ハーパーコリンズが「デジ語り」コンペ BookSmashを実施

Screen-Shot-2013-06-10-at-11.19.33-AMハーパー・コリンズ社(ニューヨーク)は6月6日、拡張型E-Book技術を実装したタイトルを制作するクリエイター向けのコンペ、BookSmash プログラムを発表した。賞金総額2万5,000ドル(一等1.5万ドル)。版権問題をクリアした非公開のコンテンツ・データをパッケージした同社のOpenBook API、OpenBook Content APIを利用するもので、応募者はこれを使ってデジタル・ストーリーテリング(語り)の方法を実装したタイトルを試作する。提出期限は9月5日。審査結果の発表は10月10日。

ドラッカーやC.S.ルイスのコンテンツを使って二次作品を開発

ストーリーテリングは「語り」から「本」や「ゲーム」などに進化していったが、歴史的につくられ、伝承されたすべての技法を統合し、VR、ARなども統合した、デジタル時代の技法やスタイルは確立していない。出版社としては商品化に進む前に、最小のコストで最大の結果を得たいところだ。

medium_square「私たちが目指しているのは、本というものの認識、話を読者に伝えていく方法に革命をもたらすことです。物語を一変させてしまうようなアイデアを期待しています。」と同社はコメントしている。こうしたコンペを出版社が主催するのはめずらしいが、目玉は著名な著作者による実際のコンテンツを使って試作できることで、デヴラ・ドライザ(SF)、ピーター・ドラッカー(経営)、C.S.ルイス(ファンタジー)など、ジャンル別にあるものを、HCとの契約の下に自由に使用することができる。OpenBook APIは、昨年4月にベータ版を発表したもので、個人が非商業的に利用できるライブラリを提供している。

HCのOpenBook(FacebookのOpenbookとは別物)はこれまであまり利用されておらず、BookSmashはそのテコ入れのためだと言われており、「コンテンツなどはProject Gutenbergから借りてくれば、HCの世話にならなくてもいい」といった見方もあるが、『ナルニア』を自分なりにデジタル化できる魅力もある。何より目に見える結果で判断すべきだろう。 (06/13/2013)

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