ランダムハウスが進化する対話型 eCookbook

www.randomhouse.comランダムハウス社は6月11日、拡張型E-Bookによる新しい料理本の試行版で、この分野の可能性を開拓していく計画を発表した。iBooks Authorを使用してアップルストア向けに開発したシリーズに続いて、EPUB3版でプラットフォームをさらに拡大していく方針。同社のeCookbook は、ユーザー体験(UX)の拡張にフォーカスし、既存の印刷本をベースにしながら、画面表示・操作に最適化するよう機能を拡張させている。今後は月に1、2点のペースでリリースしていく予定。

random_houseRHは昨年からiBooks Authorを使った料理本シリーズに着手しており、社内の開発チームが制作してタイラー・フローレンス(Tyler Florence)の "Fresh" やチャールス・ファン(Charles Phan)の "Vietnamese Home Cooking" をリリースした。これらは印刷本の体裁を維持しつつ、ポップアップやスクロールによる拡張表示を取り入れたものだが、さらに試行的に対話機能を拡張している。最近出版したのは、有名シェフ、ボビー・フレイ(Bobby Flay)の "Barbecue Addiction" とリチャード・ブレイス(Richard Blais)の "Try This at Home"で、「アイデアを調理台へ」というトップ・シェフのコンセプトを家庭料理に応用可能にすることを謳っている。試してみたいレシピのリストを選べば、買い物リストが送られ、台所では読みやすいフォーマットでステップ・バイ・ステップでガイドする。

オリジナルな対話的機能としては以下のようなものがある。

  • 変換表、調味料スピナー
  • ビジュアル索引、地方や季節、タイプに合わせたレシピ開発
  • 材料と調理法についてのステップ・バイ・ステップ 式ガイド
  • 写真やオーディオ・クリップ、著者のTwitterフィードと返事

技術的には機種依存のアプリに頼らず、HTML5/CSS3/Javascriptによるウィジェットで同等の機能を実装している。今後はさらに標準EPUB3に対応させることで、AndroidやKindle Fireへ広げる予定。また、同様のツールボックスを使ってSFやユーモア、その他ポピュラーなジャンルに適用していくとしている。

料理本は、DIYなどと同じく、デジタル化のメリットが明確で、拡張E-Bookの市場をリードするものと考えられているが、出足は予想外に鈍い。理由は様々考えられるが、ある程度知識のある人にとっては、印刷本のシンプルで凝縮された構成が最も使いやすく、初心者にとってはインターネットのレシピややTVの料理番組のほうがいいというあたりだろう。映像が多いとデータが重たくなってダウンロードにも不自由という問題もある。つまり、何でもできそうで、意外とストライクゾーンは狭いのかも知れないのだ。たんに制作とユーザーの慣れの問題なのかもしれないが。その答は、確かめながら機能を拡張させていくことからしか得られない。(鎌田、06/13/2013)

Comments

  1. 神宮司信也 says:

    NHKの料理番組のレシピ、買い物リストを、evernoteに入れて、
    iPodtouchをキッチンに持ち込むのでも十分、便利ですものね。

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