明るさを取り戻した米国独立系書店業界

ABA_poster先週開催された米国書店協会 (ABA)の年次総会では、これまでにない活況を呈し、強気のメッセージが発せられた。独立系中小書店は昨年8%の成長を遂げた。Koboとの提携によるE-Book販売も好調で利益率も上がり、21世紀に街の書店が生き残れるかという「存在論」的不安がひとまず解消されようとしていることが背景にある。ABAのオーレン・タイチャーCEOは「この最初の成功は、われわれに達成可能なポテンシャルを強調したものに過ぎない」としてさらなる努力を呼びかけている。

8%の成長、Koboとの提携でデジタルにも自信

独立系中小書店(以下インディーズ)の増収は、オンライン書店の影がさらに伸び、大型チェーン店が凋落するなかで実現されたもので、関係者の喜びも理解できる。E-Book販売でGoogleとの提携事業を一方的に解消されたことが心配されたが、入れ替わりにパートナーとなったKoboが、補って余りある働きをしてくれた。明らかにこの市場への関心を失っていたGoogleと切れたことは、結果的に僥倖といえる。Koboとは複数の合同キャンペーンを行っている。

Oren headshot昨年秋に行った "Thanks for Shopping Indie" キャンペーンを中心とした販促活動はかなりの自信を与えたようで、「重要なことは、プロモーション期間とその直後に、対象となった書籍の売上は、すべてのチャネルにわたって増えていたということ。これは本の発見と販売においてリアルな書店が果たしている重要な役割を再認識させてくれた。」とタイチャー氏(写真左)は述べている。

リアル書店の「ショールーム化」についてはこれまでも言われたとおりだが、彼はこれを否定的に見ていない。キャンペーンによって、「最も重要なチャネル」としてのポジションを確認するとともに、発見と販売を店舗(およびそのサイト)で完結する率を高めることに集中すれば、大きなチャンスが生まれる、と言いたいのだろう。それにはインディーズが相互に連携し、そのことを通じて出版社、消費者とより深く結びつくことが必要だ。ABAは昨年65の新規会員を迎えている。 (鎌田、06/06/2013)

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