価格談合事件出版5社の賠償額2億ドル超す

penguin_penaltyE-Book小売価格における独禁法違反事件で、米国司法省と和解に応じた出版5社がこれまでに支払った賠償金と罰金の総額が1億6,615万8,426ドル(訴訟・法定費用を除く)に達したことが明らかになった。5社の支払義務は2.2億ドルに近く、出版業界が関連した係争では最大の賠償事件となった。アップルの賠償額はこれを遥かに上回るものとなり、EUでの立件と合わせると歴史的な高額になることが予想される。

本件では、アシェット(HBG)、ハーパーコリンズ(HC)、サイモン&シュスター(S&S)、マクミラン(M)、ペンギン(P)の5社とアップルが提訴され、最初の3社がまず和解に合意、後の2社が遅れて承諾し、アップルは最後まで本訴訟を望んだので、出版社の分だけが決着している。HBGは6,228万ドルの支払義務に対して3,268万6,165ドルを支払済み。HCは3,114万ドルに対して2,016万8,810ドル。S&Sは4,292万ドルに対して1,830万3,551ドル。他方、遅れて和解したPは6,212万8,000ドルの賠償見積額に対して7,500万ドルの支払義務を課され、Mは同じく1,851万5,000ドルに対して2,000万ドルを課されている。

jobs-and-publishers以上を合計すると2億1,888万3,000ドルの支払義務の76%の1億6,615万8,426ドルが徴収済みとなった。単独での公判で「主犯」と認定されたアップルの賠償額がこれより巨額となることが予想されている。出版各社のダメージは相当なもので、確実にE-Bookで得た利益以上を失ったと推定される。最後まで和解を逡巡していたマクミラン(親会社はドイツのホルツブリンク)は、敗訴すれば経営が傾きかねないことを知って和解に応じたと言われているが、上記の金額をみれば納得できよう。E-Bookの定価制というジョブズのアイデアは、結果的に毒リンゴとなった。 (鎌田、07/31/2013)

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