Goodreads が会員2,000万突破

goodreads3月末にアマゾンが買収したソーシャルリーディング・サイト Goodreads は、会員数が2,000万人に達したことを明らかにした。11ヵ月で2倍というペースは、2007年の創業以来「緩慢だが着実な増加」を特徴としてきた同サイトが、出版/読書の社会的プラットフォームとしての独自の機能を果たすことができる「臨界量」をクリアしたことを示している。

社会的プラットフォームとなるための臨界量を超える

オーティス・チャンドラーCEOは、TechCrunch (7/23)のインタビューに対し、成長が加速した要因として、以下の4点を挙げている。

  1. Goodreads が「書評の臨界量」を達成した。正確にいくつかは言えないが、書評数が2,500万を超えて、十分なタイトル数をカバーするに至った。
  2. モバイルでの利用が爆発的に増加し、購入前に評価/書評を参照したり、読後に投稿したりする際のデバイスとしてはスマートフォンが急速に普及。
  3. 米国外での会員の増加。ローカル版サイトもなく、グローバル展開のための活動を行っていない、だけにこの現象には注目している。
  4. 買収以後も独立性を重視する Goodreads の方針に影響がないことが理解された。買収以後の4ヵ月だけで400万人が加入している。

アマゾンによる買収が「Kindle専用サイト化」するのではという懸念が聞かれたので影響が注目されたが、結果的には皆無だった。Goodreads はGoogleなどとの関係を維持し、Kindleを特別扱いはしなかった。もっとも、アマゾンは主他にも要なソーシャルリーディング・サイトを保有または部分保有して強い関係を保っており、独立性という価値を十分に理解している。アマゾンは Shelfari というサービスも保有しているが、これは良くも悪くも Kindle 環境と一体化してしまっていて、アマゾンとしては Goodreads に別の役割を期待したわけである。

ソーシャルリーディングは、デジタル時代の出版/読書環境の一隅を支える重要なインフラだが、単独ではビジネスモデルを構成せず、またユーザーである読書家が快適に使い、普及していくまでには相当の時間と熟成が必要なので、ソーシャル・ネットワーキング・プラットフォームの中では特に難しいものと言える。かなり気長に、楽しみながら育てていく精神でないと育たない。つまりFacebookのザッカーバーグ氏とは正反対のものだ。オーティス・チャンドラーCEOが、5年という、ネット業界では以上に長い時間をかけてGoodreadsを育て、社会インフラとして機能させることに成功したことは敬服に値する。(鎌田、07/24/2013)

goodreads-20-million

Print Friendly
Send to Kindle

Share