米国に見るE-Readerとタブレットの棲み分け

tablet216歳以上の米国人のタブレット/E-Readerの保有に関する今年9月の調査結果をピュー・リサーチセンター(PRC、ニューヨーク)が発表し、前者が35%、後者が24%となった。いずれかを保有するのは43%でとくにタブレットの伸びが続いている。しかし、両方を保有する人が37%あまりおり、読書端末としての両者は排他的というより相互補完的なものと見られる(全文PDF)。

Pew_InternetPRCの調査は、人口統計要素も加味した厳密なもので、「誰が」保有しているかについて、かなり正確に知ることができる。例えば、タブレット(35%)については、男女差はほとんどなく、人種ではアジア人が多く(+15)、黒人(非ヒスパニック)が少ない(-6)。年齢では、16-17歳(+11)と30-49歳(+9)が多く、65歳以上は少ない(-17)。教育レベルでは大卒が多い(+14)という常識的な結果。世帯年収ではきれいに年収に比例しているが、人口比で最も多い5万ドル以下では30%を切っている。
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E-Readerの普及率は24%で約4人に1人。タブレットとの差は12年11月の前回調査より5ポイント広がった。こちらは女性が多く(+3対-2)、人種差はさほどでない。30-49歳が多く(+6)、65歳以上は少ない(-6)が、タブレットほど格差は大きくない。学歴、年収には比例するが、その差はタブレットほど極端ではない。年収75,000ドル以上では普及率に有意な差が出ないし、年収30,000~5万ドルでも、その上の層との差はあまり大きくない。

PRCの調査は、携帯とスマートフォンの普及率も調べており、前者は91%、後者は55%。スマートフォンのみに注目すれば、人種的には断然アジア人が多く(+24)、若年層ほど普及し、学歴、年収、居住地で大きな差がある。ということだ。65歳以上の普及率は低い。

タブレット、E-Reader、スマートフォンと、読書端末になり得る3種のモバイル機器を比較すると、当然のことながら専用端末であるE-Readerは、タブレットやスマートフォンと比べて出版市場に特化したデバイスであることが言えそうだ。E-Readerとタブレットのいずれかを持つ人が43%なので、E-Readerしか持たない人は8%、タブレットしか持たない人は19%、両方を持っている人が16%となる。E-Readerの保有者の3分の2はタブレットも保有しており、タブレットの保有者の46%あまりもE-Readerを保有している。コンテンツによる違いはあるだろうが、基本的にこれらは使い分けられているものと見られる。◆ (鎌田、10/23/2013)

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