米国で自主出版40万点、ISBNの40%

bowker昨年1年間に、ISBNコードが自主出版物に発行された件数が、39万1,000点に達することが10月9日、米国の管理会社であるバウカー社の調査で明らかになった(→リリース)。前年の2011年から6割近く(59%)増えており、ISBN申請数に占める比率も40%あまりで、E-Book以前の2007年と比べると5倍以上と、一気に存在感を高めた。すでに出版産業の一翼を担っている。

すでに総出版点数の半数を超える!?

Buy_ISBNバウカー社の自主出版支援サービス Identifier Services を担当するビート・バーブラン部長は、「成功する自主出版者は、自らをたんなる著作者ではなく、自営業者と考えている。彼らは自分の事業に投資し、スキルの足りないところは専門家に依頼することで補うので、出版に新しいサービスインフラが生まれている。」と述べている。もっぱら出版社と書店を顧客としてきたバウカーは、SelfPublishedAuthor.com などでこの新セクターに対応した。同部門の売上も好調と見られる。

バウカー社の調査によれば、自主出版の分野別トップはフィクションで、啓発物霊感小説 (inspirational)、精神世界 (spiritual)、児童書、伝記、自伝が続いている。自主出版にした理由では、大多数が商業出版社へのアクセスの困難を挙げているが、自主出版によって刊行できたとしても、マーケティングが最大の障害であることは変わらない。「見つけられやすさ」を高めること。それは商業出版社と共通する課題であり、デジタル・マーケティングを利用する出版支援サービスにとっての事業機会が生まれている。

市場に流れる自主出版物の80%あまりは、Smashwords や CreateSpace (アマゾン)「など8社を通じて取得されている。米国のISBN取得料は125ドルだが、一括購入なら安くなるため、自主出版プラットフォームが利用される傾向がある。しかし、律儀に(?)ISBNを取得する出版者が過半であるとは思えず、自主出版点数のなかでの取得率の数字はまだない。非ISBN出版物を含めれば、実質的に自主出版による出版物が米国市場で半数を超えている可能性はかなり高い。(鎌田、10/17/2013)

Comments

  1. sasazamani says:

    鎌田 さん 神宮司です。inspirationalは霊感小説じゃなくて、ノウハウ本ですよ。inspireしてくれる、ヒント集、日本だと「実用書」「ノウハウ本」です。

    たとえば、こんな風な。
    Inspirational Books: 10 Reads Help You Succeed
    http://www.huffingtonpost.com/2012/11/18/inspirational-books-take-risks-succeed_n_2132479.html

  2. 有難うございます。恋愛小説の一分野の ‘inspiratinal roman’ かと勘違いしました。しかしフィクションではないので、ご指摘のように inspirational books と理解するのが正しい。ところで、リンクされた本を眺めてみましたが、ただの「ノウハウ」ではないようです。アマゾンでは inspirational books を “..that will help you to be a better Christian” としており、神と触れ合うためのキリスト教徒的生活のための inspiration なのでは。

Scroll Up