適応学習の Knewtonが5,100万ドル調達(♥)

Knewton_logo教育IT (EdTech)をリードする企業として注目されているニュートン社 (Knewton、ニューヨーク市) が大規模なグローバルな展開に備え、新たにベンチャー・ファンドから5,100万ドルを調達したことが12月19日、明らかになった。これで2008年の起業以来の調達金額は1億400万ドルとなり、潜在規模が巨大な割に立ち上がりが遅いこの市場で攻勢に出ることを宣言したことになる。[全文=会員

個別教育=コースウェア、コンテンツの個別化を支援

同社のデイヴィッド・リューCOOによれば、10月にロンドンに開設したオフィスをベースに、海外事業を統括する体制を構築し、中南米、アジア、中東に進出する。適応学習という高度技術は、教育における生産性を高めるeラーニングへの期待が大きい地域にも市場を求めることになった。現在のスタッフは145名だが、来年には80~100名を増員し、データサイエンスとエンジニアリング・チームを増強するという(TechCrunch, 12/19)。

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学習者に合わせた適応学習というハイレベルの教育サービスを自動化で支援するニュートン社の技術は、膨大なユーザー・データを使って最適化のためにフィードバックするアルゴリズムと解析エンジンだが、アマゾンの「おすすめ機能」と同様な協調フィルタリングの技術が使われているものと見られる。つまり、段階的に精度を上げていくもので、創業して5年時点での成熟度は、少なくとも米国においては市場をリードするレベルに達したと推測される。

ニュートン社の技術は、もちろんコンテンツと組み合わされて効果を発揮する。同社は教育出版社のホートン・ミフリン、マクミラン、トライアンフ、ケンブリッジ大学出版と提携している。それにより2013年は売上が3倍になった。また、これまで全米の500万人の学生に使われてきたが、これからは初等・中等レベル (K-12)に拡張していくことを計画している。しかし、この市場は高等教育と違って行政が関与するために動きが緩慢だ。

教科書コンテンツでは、米国の大学で運営されているオープン・コースウェアの Massive Open Online Courses (MOOCs)が注目されているが、ニュートンはデータマイニング・サイドからアプローチすることによって、こうした無償コンテンツの動きにも対応する。そしてこれは高い教科書にはなかなか手が出ない途上国の現実にも適応できると考えている。陳腐化せずに進化するITはプラットフォーム化が見込める。適応型PaaSプロバイダーとして、出版社によるコンテンツの個別化を支援することが同社の目ざす方向となる。(鎌田、12/25/2013)

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