txtr がEPUB3リーダiOS版をリリース

txtr_logo欧州のE-Bookストアでソリューションも提供する txtr は5月21日、Readium SDKを使ったiOS7対応リーダをリリースしたと発表した(→iTunes)。サードパーティにもOEM供給されるとのことで、EPUB/Open Web Platform環境の普及が加速されることが期待される。Android、Windows 8も開発中で、Web版は今年後半のリリースとアナウンスされている。

txtr という社名は、創業者がCGの出身なので、たぶんtexture mappingの 'texture' (テクスチャ)からきていると思われるが、何と発音すべきかはわからない。2012年にE-Readerの beagle を発表した時はまさにテクスチャ(質感)を重視した独特のなデザインだった。

txtr_screen2欧米において、EPUB3が意味するところは、第1に固定レイアウト、第2に雑誌を含めた動的E-Book、第3に多言語拡張というところだろう。書籍出版にとって固定レイアウトが最初に来るのは、コミック、料理本、絵本、教育に大きな市場があり、標準が渇望されていたからだ。しかし、標準には幅があり、実装仕様を規定しているわけではないので、実際に製品化され、コンテンツの相互運用上の問題と解決法が共有されるまでは、出版には使われない。だからオーサリングやブラウジングの製品の商品化にはかなりの時間とリスクが伴う。しかし、Webは多くの問題の解決を容易にする。出版社、ユーザー(ストア)、ツールベンダーがオープンソースの参照実装を共同開発するというのもそれだ。

txtr_screentxtrの iOSアプリにはサンプル・コンテンツが付いており、Octopus Publishing Group(アシェットUK傘下)の協力による児童向け対話型アプリ Jemima the Spy (by Melanie Hamm & Lawrence Chase) を使用して体験することが出来る(→iTunesストア)。

なお、txtrは2008年、ベルリンで創業されたベンチャー企業で、2011年からは 3M New Ventures が出資している。2012年秋に世界最低価格のE-Reader beagle で話題を集めたが、現在はマルチデバイス対応ブラウザに絞ったようである。コンテンツは有償タイトルで150万まり、9ヵ国語をサポートし、欧州のほか、北米、東南アジアにも展開している。5月19日には米国の自主出版支援サイト Smashwords と提携し、同社が管理する25万点のカタログを追加した(→リリース)。 (鎌田、05/22/2014)

Scroll Up