iOS8標準でiBooksがユビキタスに

iOS8アップルは、次の iOS8 からiBooksアプリを標準で提供することを明らかにした。これまでiBooks で本を購入するには、Appストアでアプリを探してダウンロードし、インストールする手間が必要だったので、8億とも言われるiOSデバイスのユーザーとの間にはかなりの距離があった。アップルにとっては小さな一歩だが、E-Book市場にとっては大きな前進となるかも知れない。

iBooksアプリが8億台の iDeviceに標準搭載

iBooksの「標準」化は、独禁法上の問題を生じる可能性が少なくない。サードパーティのブック・アプリを差別的に扱ったと司法省に判断されれば、現在「保護観察」中である身として当然調査の対象となるだろう。iBooksが iDeviceでのベストとなることが「優越的地位の濫用」問題を引き起こすかどうかは先の話として、8億の iBooksデバイスが始動することは大きな意味がある。

iBooks周知のように、コンテンツがストアにあったからといって、そこで欲しいものを探してくれる人は少ないし、購入までとなるとさらに減る。本を買うストアは固定する傾向が強いので、アップルがiBooksを選択アイテムにしたことは、少なくともこの市場のマーケティングに関していえば(大手出版社と手を組んだエージェンシー価格制と同様)間違いだったということになろう。この措置によって iOSデバイスでのコンテンツの「見つかりやすさ」は大幅に高まることになる。

アップルとのパートナーシップを重視し、約25万点のコンテンツを供給している自主出版支援サイトの Smashwords は、最近カタログを1日5回、年中無休で更新する体制に切替えた。マーク・コーカーCEOは、ブログでユーザーの自主出版者たちに対し、見つかりやすさを高めるために以下の3点で対応することを呼びかけている。

  1. コンテンツをiBooksで入手可能にすること(Kindle独占にしないことを勧めている)。
  2. ブログ、Webサイト、SNSプロモーションでiBooksに直接リンクする(アップルのLink MakerかWidget Builderを使うことがお薦め)
  3. Smashwords' Series Manager ツールにリンクする。これは拡張メタデータをiBooksに渡すことでストアでの見つかりやすさを高めるもの。

メタデータについては別に取上げる必要があるが、コンテンツが膨大になり、利用者も多くなる中で、ストアを機能させるのはメタデータとそれを生かせる環境である。iBooksでそれが整備されてきたことで、出版者にとって重要なチャネルになっていくことが期待される。(鎌田、06/05/2014)

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