タブレットにすぐに手を出さない米国の大学生

PC_tablet米国Harris Poll社の調査によると、米国の大学生におけるタブレットの保有率が45%と停滞し、学業での使用は33%と低迷していることが分かった。これはコンテンツやサービスを含めたタブレットの可用性がまだPCを代替するものではないことを示している。全体としてのタブレット市場の成長鈍化とも重なるものだ。問題はデバイスだけではない。

小中学生より大学生の保有率が低い謎

この調査は、教育系出版社のピアソン社の委嘱により、今年2~3月に実施され、18-30歳の米国の大学生1,228人を対象に行われた。それによると、タブレットの停滞が目立っている。

  • ラップトップの保有率は89%で2013年の91%とほぼ同じ
  • スマートフォンは83%で。前年の72%より大幅アップ
  • 同じくタブレットは45%で、前年の40%とさほど変わらず

student_readingこれは最近発表された小中学校の生徒の調査(Pew Center)で得られた51%という数字より低い。モバイルメディアの定番と考えられているタブレットが50%を前に停滞している理由は、意識的なものだ。半数以上(54%)は、新しいテクノロジーの利用には慎重である、と答え、11%はかなり長期間考える、としているのに対し、テクノロジー・マーケティングにおける早期採用者(early adopter)を自称するのは35%に過ぎない。また、タブレット保有者の45%は10型以上、38%が小型、25%が中型。29%は別にキーボードを使用しているという。

ラップトップを使用する89%の学生は、週に少なくとも2、3回は学業に使用する。スマートフォンを使うのは53%、タブレットを日常的に使うのは33%。つまり、保有と学業への使用を比率として見ると、ラップトップが89/89、スマートフォンが53/85、タブレットは33/45ということで、学業での利用はスマートフォンより低い。こうした数字は、学生がタブレットの将来性を信頼しつつも、教育系コンテンツやサービスを含めたタブレットの可用性は、学業に不可欠なレベルではなく、娯楽コンテンツの閲覧を中心としたメディアに近いと評価していることを示すものだろう。

backpack一般のイメージとは異なり、米国の大学生は堅実で「無駄遣い」を避ける傾向にある。読むべき本(多くはなお紙)、やるべき課題が山積していると、社会人よりもデジタルに完結することがない。レポーティングにラップトップが必須である中で、タブレットを併用するということは、マイナスも少なくない。学生が期待するのは次世代の、PC代替を可能とする、よりアクティブ(あるいはインタラクティブ)なタブレットだと思われる。(鎌田、09/15/2014)

参考文献

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