子供E-Book市場は急成長へ

s0407_cover子供は将来の読書人口を確保する上で重要な存在であり、米国ではE-Bookの成長市場としても脚光を浴びている。子供のデジタル読書傾向を継続的にフォローしている調査会社 PlayCollective は、Digital Book Worldと共同で4回目のレポートを発表した。消費者としての子供の意思がより多く反映されるようになったのが特徴で、ビジネスでも対応が必要になっている。

子供は自然にデジタルに順化するが…

PlayCollective2'The ABCs of Kids & E-Reading' の最初のレポートは2013年1月に出版、2013年5月の調査を反映した第2回のレポートは同7月、第3回のレポートは2014年1月に出版された。デジタル読書を行う2-13歳の子供を持つ両親(今回は752名)に対して行われているもので、購入・読書におけるパターンとその変化をフォローしている。今回の調査では、過去2年分のデータと重ねることで変化を読み取ろうとしている。

kids3-280x150デジタル読書は娯楽と学習の両面でデジタル読書は着実に伸びており、2-13歳の児童の93%は少なくとも週1回E-Bookを読んでいる。親子で一緒に読むときには、両親はなお2対1の割合で紙を好むが、子供はわずかにデジタルを好むようになった。それによって「紙もデジタルもともに有用」と考える親が多くなった。E-Bookの対話機能は教育に有効と評価する親は昨年の27%から35%に上昇している。E-Bookにおカネを出すことにも肯定的になり、無償コンテンツにも目が行くようになった。

「子供の読書」には、親の関心と無関心、嗜好、期待、といったものが陰に陽に反映することになるので、マーケッターとしては誰にどうアプローチしてよいかに苦慮することになる。紙への愛着から「子供は紙から」という信念を持つ両親が多いことは、かねて新聞にも取り上げられてきた。しかし、モバイルデバイスの普及が過半を超え、メディアの消費がデジタル中心に移行した現在、デジタル読書だけを特別視する傾向は(「映画は映画館で」「音楽は生演奏で」のように)薄れていくのが自然だろう。

紙かデジタルかでいえば、後者が伸びるのは必然だ。より重要なことは、他のメディアと本の違い、本の特別な役割について子供に教えられるかということだ。調査では11-13歳にもなるとゲーム/アプリへの関心がより強まる、とされている。読書の将来は安泰ではない。   (鎌田、01/15/2015)

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