アマゾンは3月3日、音声駆動サービス・インタフェースAlexa/Echoに関連する2つの新製品を発表した。ホームラジオのようなEchoに対して、予想通り軽量・モバイル仕様で、ポップなイメージを打ち出している。機能を分けているが、サービスについては「進化し続ける」と謳っており、夏から秋にかけて全体像が見えてくると思われる。
モバイル対応でよりアクティブになるAlexaデバイス
Echo Dot ($89.99)とAmazon Tap ($129.99)は、Echo ($179.99)の下に、50ドル間隔でTap、Dotと並べた形になるが、TapはAlexaに対応するBluetooth-Wi-Fiスピーカーでスマートフォンなどとの連携を想定、DotはEchoのサブセットでスピーカーは聞こえる程度、とそれぞれ機能が異なる。米国での発売は3月31日。アマゾンのPR動画によると、後者がEchoをコンパクトにした室内用小型ラジオだとすれば、前者はモバイルでアクティブな「ラジカセ」といったイメージを訴求している。
Echo Dotは、Echoからスピーカーを除いたもの。内蔵の小型スピーカーで応答することが出来るので、Echoと同様、ホームデバイスやサービスを利用するための中継器として寝室や台所などで使用することになるだろう。音楽品質の音を得るには、ステレオやレシーバーに繋ぐ必要がある。しかし自動連携は出来ない。サードパーティ製のオーディオ製品がAlexaサービスをサポートするようになれば、音楽やA-Book系のサービスをハイエンド・オーディオに連携させることも出来るだろう。
逆に Amazon Tapは、Alexa対応の円筒形Bluetoothスピーカー(重量470g、H159mm x 66mm)で、Wi-Fiでモバイルに接続することでクラウド・サービスのAlexaに接続する。つまりAlexaを使うためにはTapと通信可能なAlexaアプリをiOS、Androidデバイスにダウンロードして使う必要がある。ちなみに、Alexaアプリ(とくにiOS版)はこれまでのところあまり評判がよくないと言われている。Tapの目的は他社のモバイルデバイスのユーザーへのアクセスで、BluetoothスピーカーをブリッジにしてAlexaのサービスに誘引することが期待されていると思われる。◆ (鎌田、03/08/2016)