新”Apple Books” (1):パーソナライゼーション

iBooks_new-280x150ブック・ディスカバリーの専門家であるマーク・ワトキンス氏が、アマゾンの独占体制を破る"Apple Books"という構想を提案して話題になっている。音楽サイトを再構築したアップルが、同様のコンセプトでiBooksサイトを再構築すれば十分に勝負になるというものだが、アップルにその気があるならば有効性は高いと思われる。

読書/読者のための"Apple Books"

MWatkinsAEのレポートでは、米国のプラットフォーム別E-Book市場シェアを、アマゾン(71%)、アップル(12%)、B&N(8%)と推定しているが、この2年の変化と言えば、アップルとB&Nの順位が交替したくらいだろう。ほとんど力を入れたようには見えないが、それでも2番手に上がったことで期待する人は多い。ワトキンス氏 (The Hawaii Project創立者)もその一人だ。他方で、アップルは本に関心を持っておらず、期待しても無駄という人もいる。筆者はといえば、後述するように、その中間である。

ワトキンス氏は、現在のところたんなる読書アプリ+購入リンクでしかなく、最悪のUXしか提供しないBooks の現状を嘆きつつも、定額制サービスのSpotifyの脅威を受けたアップルが、音楽コンテンツ・サービスをApple Musicとして再構築したように、"Apple Books"として再構築することを提案する。これは(アップルの意思を度外視すれば)十分に現実的なものである。アップルは30億ドルを投じてBeats を買収し、定額+キュレーション+Beats 1 Radio+アーティスト・ブログという、音楽ファンなら必ず行きたくなるサイトに変え、年間10億ドル以上を稼ぐようにした。同じことが本でもできないはずはない、と彼は考える。

"Apple Books"構想

彼の構想/提言は3つの柱からなっている。

  • パーソナライゼーション
  • キュレーション
  • コミュニティ

1. コンテンツ:読者との対話を通じたパーソナライゼーション

  • パーソナライズされたコンテンツ体験を提供する
  • 注目の本とコンテンツを先取り的に教える
  • 独自コンテンツを含む定額制サービスを提供する

"Apersonalization3pple Books"は愛書家、読書家が必ず訪れるところにならなければならない。本と著者にフォーカスした豊かなコンテンツ体験、選び抜かれた書評、読書ブログ、著者インタビュー。それにユーザーのお気に入りの著者や本についての豆情報でもあれば言うことはない、と彼は主張する。著者の個人ブログは内容の素晴らしさにもかかわらず、ほとんど注目されていない。それによって読者のコンテンツ体験は深まる。彼はアップルのデバイスを常時携帯しているのに、なぜ本についての耳寄り情報を送ってくれないのか、なぜSiriは次に読みたくなる本についての質問に答えてくれないのか…。(2)につづく  (鎌田、04/05/2016)

参考記事

Scroll Up