VoiceViewは意外とすぐに使えた

go26_Ivona-bannerVoiceviewについて、公式発表以上の情報が入ってくるようになったので補足しておきたい。Kindle Audio Adapterは、Kindle専用のものではなく、汎用のUSBオーディオ・アダプタとヘッドフォンで代用可能で、VoiceView for Kindle (V4K)は、発表時にサポートされていたPaperwhiteだけでなく、OasisやVoyegeなどでも使えるというのは朗報だ。

USBアダプタは汎用、多くのKindleで利用可能

USB_audio汎用のUSBオーディオ・アダプタは、USBポートを介してPCやタブレットからマイクやイヤフォン、アンプなどを含むオーディオ機器を簡単に接続できるようにするデバイスで、デジタル/アナログ変換チップ(DAC)を持っている。かつては高価だったが、最近では1,000円もしないものがある。性能の詳細は不明だが、KAAの20ドルというのは、エントリ・レベルの平均的な価格といえる。

Kindleの各バージョンへの対応だが、最近のものであればVoiceViewが使える可能性は高いようだ。音声ファイルをダウンロードして設定しなければ、音声ガイドは聴けないものがあるが、そのあたりの情報は順次公開されていくだろう。E-Readerの音声環境とサービスは、インタフェースを除けば、ほとんどが非障碍者にも有用なものだ。例えば障碍者とレビューをシェアしたりするには、音声が使えたほうがよい。それに画数の多い漢字や韻文、詩文などを含む書籍を読むのに音声のアシストを必要としない人は少ない。「古典へのアクセシビリティ」という点では、われわれのほとんどは障碍者なのだ。

最後の問題は、日本語(多国語)対応の時期だ。スマートフォンの音声環境の整備により、日本でも音声認識技術の商用化が前進しており、日本語音声認識エンジンも、商用のほか、実績のあるオープンソースが提供されている。これらは実用化されることで急速に進化することになるだろう。アマゾンやGoogle、マイクロソフトは各国語の音声認識のためのデータベース環境を構築しているはずなので、汎用の音声インタフェースやTTSなどでの登場はそう遠くはないはずだ。なお、NTT DOCOMOの音声エージェント「しゃべってコンシェル」は、iPhone、Android向けに無償で提供されている。

政府統計によれば、2006年の日本の視覚障害者は、約31万人であると推計され、また日本眼科医会の推計によると、加齢などによる強度の視力の衰えに悩む「ロービジョン」と呼ばれる人々は、約100万人にのぼるという。2013年、モロッコのマラケシュで開催されたWIPO (世界知的所有権機構)の外交会議で、「盲人、視覚障害者および 'print disability'(印刷物を読むことが困難)である人々の出版物へのアクセス促進のためのマラケシュ条約」(CA1831)が採択され、政府・出版業界の対応が促進される体制が出来つつある。また、条約の締結に先立って、2010年施行の著作権法改正(第37条)が行われ、著作権者の許諾なしのアクセシブルな図書製作が可能となっている。 (鎌田、05/16/2016)

参考記事

 

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