CX調査でアマゾンが2年連続トップ

Kindle Family顧客経験価値(CX)の調査・コンサルティング会社Temkin Group (TGの評価インデックス2016年版が発表され、「コンピュータ・タブレット企業」でアマゾン(Kindle)が2年連続の最高点(全企業で28位)を獲得した(GeekWire, 5/26)。1万人の消費者が20業種の294社を評価したものだ。他方で、アップル(-8P)、ソニー(-10P)が前年より評価を落としている。

企業との「体験」を顧客が評価

temkin-ratings100x325TGの評価方法は、消費者に対し、対象企業との間で経験したことを次の3つの観点から聞くことから始める。

  • 達成:したいと思っていたことが出来ましたか?
  • 誠実:その会社は気持ちよく協力してくれましたか?
  • 感情:その会社とのやり取りをどう感じましたか?

TGは3つのスコアを平均してTemkin Experience Rating (TxR)を算出する。70-80%未満は「よい」、80以上は「すぐれている」、60-70%未満は「まずまず」、50-60%未満は「わるい」、50%以下は「問題あり」という5段階評価になっている。

「コンピュータ・タブレット企業」は、平均値が60%を下回り、かなり幅広く分散している。Kindleが73%と「よい」ランク、B&Nが61%、HPが61%、アップルが60%、東芝55%、ソニー50%と続いている。アマゾンが上位にあるのは、完備されたサービス体制のほかに、製品がシンプルで汎用性が高くないこともあるのかもしれない。ソニーの50%は、PCやタブレットからの撤退の影響が大きいように思われる。B&Nとアップルは似たようなスコアだが、そもそもユーザーとの接触が少なそうなNookと、ユーザーが多く、用途が広いiMac/iPadの会社は同じ線上にはない。

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「顧客経験価値」の価値

1603_2016temkinexperienceratings_final筆者の理解では、CXとUXの関係は完全に整理されているわけではなく、使われ方もまちまちだ。消費者と読者の違いのようなものかもしれない。筆者は、CXが複数のプロダクトやサービスの複合を通して実現/体験される価値であるのに対し、UXは具体的なプロダクトやサービスで実現/体験される価値であると理解している。前者はビジネス、後者はデザインの領域だと言えば分かったような気になるが、すでにデザインはビジネス(マネジメント)の中心的テーマとなっているから、両者の関係はもっと構造的に明確でなければならないだろう。

経験はリアルなものだが、客観的なものではない。顧客満足度(CS)が衰退したのは、スコアを出すための条件が恣意的に操作されやすく、「自己満足度」に転化することで信頼性を失ったためだろう。CXもUXも、ベクトルとして「ロイヤルティ」と「エンゲージメント」を志向しており、とシステムの継続的改善を前提としている。 (鎌田、05/31/2016)

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