Acrobatアプリがモバイルをスキャナに

adobe_scanアドビは11月17日、iOSデバイスのカメラで撮影した画像をPDF形式で保存・利用することが出来るようにしたAcrobat Scan in Readerアプリとサービスを発表した(Android版も予告)。手書きメモやレシート、複数のドキュメント・ページなどをまとめて構成・編集することも容易になり、無数の応用が考えられそうだ。

スキャン作業をクラウド連携で処理するAdobe Sensei

adobe_logoこの機能はアドビが先月末ラスヴェガスで開催されたMAXカンファレンスで発表したAdobe Cloudプラットフォーム上のサービス・フレームワークAdobe Sensei (先生)の一環として登場したもの。Scan in Readerで収めた画像は、クラウド上のSenseiが境界の検知、パースペクティブの補正、文字の鮮明度の拡張など便利な画像処理機能を(AI)自動でやってくれる。「先生」は教えてくれるだけなはずだが、アドビのSenseiは、プロのチェックポイントと経験値をもとにユーザーに代わって「最適」な仕事をしてくれるので、しろうとにはなお難解・煩雑な入門的知識を勉強する必要すらない。

カメラがスマートフォンと一体となったことで、携帯スキャナが「一人一台」になる時代は近いと考えていたが、カメラがスキャナとなり、写真がスキャン画像になるには、もちろん汎用的なドキュメント・ソフトウェアと結びつかなければならなかった。すでにEvernoteやOneNoteなどのノート系アプリは、「モバイル・スキャナ」を前提に機能とサービスを拡張させつつある。GoogleはOCRと機械翻訳サービスを結びつけることで新たなビジネスを創造している。クラウド・プラットフォームで連携させることは、ビジネスからパーソナル、エンターテイメントに至る幅広い分野で共通している。

アドビのような専門メーカーは、これまでプロフェッショナル向けPCアプリケーションで大きな事業を築いてきたのだが、周知のように、定額制を基本としたクラウド上のソリューションをビジネスモデルの中心に据えるように転換を進めている。ユーザーと技術の蓄積は圧倒的だが、従来のビジネスモデルのしがらみも強く、新しいビジネスモデルのデザインは簡単ではない。しかし、ユーザーはモバイルがスキャナになる時代に入ったことを前提として考えなければならないだろう。「自炊禁止」などはそれこそ「噴飯もの」ということになる。 (鎌田、11/22/2016)

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