Publishing@W3Cがスタート

EPUB_logo-280x150IDPFとW3Cの合併が2月1日、W3Cのティム・バーナーズ-リー氏から正式に発表された。最終段階で反対論が出て揉めていたが、7ヵ月に及んだ合併ドラマは、IDPF会員の88%が11月の提案を支持したことで完結した。しかし、W3CあるいはWeb世界における出版標準問題への取組みはこれから始まる。

IDPFからPublishing@W3Cへ

pub_W3CIDPFのジョージ・カーシャー会長は、「二つの組織の合体は、EPUBが引続きグローバルなオンラインと印刷コミュニティの将来に重要な役割を果たすことを保証するものです。合併によってテクノロジー・ロードマップが調整できるだけでなく、アクセシブルで多様な出版のニーズに適した、Webでもオフラインでも、幅広いデバイスで使用できる仕様の採択を促進することができます。」と述べている。

IDPFは、EPUBの開発に貢献した「過去に例のない数の」会員が、EPUBがオープンで無償の標準であることを保証するため、一切の権利を放棄することに同意した、と述べている。合併案には、IDPFの前身である Open E-Book Forumの創設者だったOverDriveのステイーブ・ポタシュCEOが反対していたが、多くの支持を得ることはできなかった。

IDPFのビル・マッコイ事務局長はW3Cの運営に参加し、旧IDPFメンバーを中心とした出版コミュニティの形成に関与するほか、IDPFの旧理事はW3C Publishing Steering Committeeに参加し、出版委員会とともに出版関連のテーマを監督する。

新体制で加速するコミュニティ形成と次世代EPUB

at_signW3CはEPUBへの出版コミュニティの無償かつオープンな参加を保証するものとして、EPUB Community Group (EPG)を創設することを約束している。出版コミュニティには高額な会費が問題となっていたが、一般に発言の場が確保されたことは歓迎すべきことだ。このほか、旧IDPF会員、他のSIG会員を含む現W3C会員を対象にデジタル出版関連の課題を議論するフォーラムとして、W3C Publishing Business Group (PBG)も設置される。PBGは3月13日にロンドンで開催されるブックフェア(LBF)で最初のミーティングを開催する。それに先立って、3月9-10日にブリュッセルで次世代EPUB要件を議論することになっており、W3C体制のもとで、次世代EPUBのプロセスは加速しそうだ。

W3CのCEO、ジェフ・ジャッフェ博士は、Publishing@W3Cが、将来の出版、オーサリング、リーディングにWeb技術を使った画期的な新機能をもたらすことに期待する、と述べている。 (鎌田、02/02/2017)

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