E-Inkが折曲げ可能スクリーンをデモ

E-InkE-Inkは、量産化対応の折曲げスクリーンを使用したE-Readerのプロトタイプをロサンゼルスで開催されたSID Display Weekでデモした。220PPIのCarta Mobius 10.2型パネルを使用したもので、冊子本のように開いて読むことが出来る。E-Ink新世代技術の量産化モデルが続々登場しそうだ。

安ければビジネス、教育、アートなどに幅広く普及

foldable-epaper完全に畳むのではなく、カーブ(半径7.5mm)させるものだが、実用上は十分で、低価格の製品として登場する期待が持てる。デモされたのは、E-Reader用のマザーボード、プロセッサ、バッテリ、RAMをセットしたもので、様々な仕様で製品化することを想定している。

フレキシブルE-Inkは、カラーと同じく、かなり前からデモ展示ではおなじみだったが、製品が出なかったのは量産化の壁が高く、技術開発への投資負担を厭わないメーカーが少なかったからだ。やはり電子ペーパーはE-Ink、E-Reader/E-Book市場はアマゾンにそれぞれ寡占されてきたことが大きい。しかし、折り曲げE-Readerは今後の市場の発展に大きな影響を与えると思う。

E-Readerにとってまず重要なことは、画面解像度や明るさを別とすれば、適度に軽量でポータブルであることだ。折り曲げスクリーンが有効なのは10型以上ということになる。E-Readerあるいはタブレット・スクリーンとして考えると、(1)マンガや挿絵入りで見開き読書に適したコンテンツ、(2)百科事典や図版、付表などの多い構造が複雑な書物、(3)テキストを参照しつつ訳文やコメントを入力するなどの用途、(4)教科書、テスト用、チェックリストなど対話環境、(5)雑誌・新聞などの閲覧、(6)習字、臨書などドローイング、(7) プログラム、ダイヤグラムなどの参照、などが考えられる。つまり安ければ利用範囲が広がる。

10型以上のE-Readerにはスタイラスやキーボードを付けて、コンテンツをユーザーが拡張し、グループで共有可能にすることが望ましい。デモ・ビデオを見て思いつくことは多いだろう。カラーOLEDでも折曲げ可能なスクリーンが登場しているようだが、まずはE-Inkで普及させ、用途を広げていくのがよいと思う。 (鎌田、06/15/2017)

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