聴くメディアはまだ限界が見えない

Pew_Research米国のメディア調査機関、ピュー・リサーチ・センター(PRC)は6月16日、音声メディアとポッドキャストについてのファクトシートを発表した。地上波ラジオ(FM/AM)は100%近い普及率で微動もしていない一方、オンライン・ラジオが初めて50%の大台を超えて53%に達した。メディアとしての音声はなお成長を止めていない。

成長が持続する米国のオンライン・ラジオ

podcast-280x150Edison Research and Triton Digital のレポート (“The Infinite Dial”)によれば、12歳以上の米国人で最近1ヵ月に音声放送を聴取した人の比率は61%、直近の週に聴取したのは53%で、前回調査の数字(57%と50%)と比較してそれぞれ3ポイントあまり上昇ししている。2008年当時と比較すると3倍あまりであり、オンライン・ラジオが地上波ラジオと共存しつつ高成長を続けていることを示している。

chart.e49db3972b4c446c9df8931815f8a66b番組のフォーマットに注目したニールセン社のデータによれば、6歳以上を対象に「1日15分以上聴いているラジオ・フォーマット」では、「ニュース・トーク・情報」が9.6%、他は「ポップ・ミュージック」など音楽系とスポーツが並んでいる。また、自動車でのスマートフォンによるオンライン・ラジオ聴取も50%を窺う勢いだ。興味深いのは、カーラジオからスマートフォンへのデバイスの移行を裏付けるかのように、車内でのポッドキャスト利用も増加しており、「利用したことがある」と「直近月に利用したことがある」が、2008年当時の各18%、9%から40%、24%に2倍以上の増加を見ていることだ。ダウンロードの週間ユニーク・ユーザー数も、2014年の200万人から、2015年の250万人、2016年の350万人と高成長が続いている。

chart.fc0967ae259841b2b3a88e13f062ef64 (1)以上から言えることは、オンライン・ラジオは10年以内に普及率で80%以上に達し、コンテンツも多様化するだろうということだ。放送はダウンロードと結びついており、A-Bookを含む言語系コンテンツの消費拡大を刺激する。在来出版社やA-Book出版社、インディーズ出版者はポッドキャストからダウンロードを結ぶマーケティングをSNSなどを使って推進しているが、さらに普及する。RMediaのような音声メディア・ビジネスへの投資も続く。この市場はまだ限界が見えていない。  (鎌田、06/22/2017)

 

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