B&NがついにNookギブアップ宣言

Nook logoB&Nの創業者兼大株主であるレン・リッジオ氏が初めてNook事業の失敗を公式に認めた。Kindleから2年遅れて(2009年11月)スタートしたNookは、世界最大の書店のE-Book事業として始まり、2013年まではシェア2位で期待と注目を集めたが、マイクロソフトとの提携に失敗したあたりから急坂を転げるようになっていた。

Nookは楽天/Koboへ?

L_Riggioリッジオ氏は、B&Nがもはやテクノロジー市場にはいないこと、NookリーダとE-Bookは同社の営業品目の一部としては留まるものの、伝統的な書店事業に主軸を置いていくことを表明した。7、8年前を回想した同氏は、E-Bookの市場が爆発的な成長を始めた時には、参入する以外の選択肢はないと思われたが、同社にはアマゾンやGoogleのような文化も資金もなかった、と述べた。「テクノロジーには弊社のビジネスモデルの余地はない。」

Indigoようするに、NookリーダとE-Bookは、パートナーがいれば続ける。いなければ止める。ということで、Koboのかつてのオーナーであったカナダの Indigoのような関係になることを期待しているものと思われる。しかし、Indigoはタイミングよく (2011)、いい価格で売り抜けたが、同じようにいく可能性は必ずしも高くない。KoboにNookのアカウントを譲渡し、米国での一パートナーになるというあたりがせいぜいだろう。Indigoは直近の決算で好調だが、多くは非書籍商品とオンラインによるもので、伝統的な書店としての成功ではない。2年ほど前から同じ路線を歩みながらさしたる成果を見せていないB&Nは、まだサバイバルの戦略すら描けていない。もしかすると、本体はIndigoが買収ということも考えられないではない。

Rkobo-280x150B&NがNookをKoboに譲渡すれば、楽天には悲願であった米国でのシェアを手に入れる可能性が回ってくる。しかし、米国でのKoboの市場認知は低く、アカウントの移行がシェアに繋がるかどうかは確かではない。カナダでのKoboの強さがIndigoによるものであるように、米国でのNookはB&Nとの関係にかかっている。バランスはどうあれ、21世紀において印刷本とE-Bookの連携なくして、ビジネスとしての書店という存在の維持可能性はあり得ないと思われる。  (鎌田、09/28/2017)

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