電子ペーパーの行方:PCか「紙」か

E-Ink社とソニーが合弁事業を設立したことは4月に伝えられていたが、フランク・コーCEOが台湾紙とのインタビューで、「電子ペーパーを使ったラップトップおよびeノートブック製品を開発し、来年にもリリースする」意向を述べた。電子ペーパーの大型・高精細化が注目されてきたが、はたしてこれはPCなのかタブレットあるいはE-Readerなのだろうか。

ソニーとE-InkのJVは何をつくる「eノートブック」!?

epaperLinfinyは、E-InkとSony Semiconductor Solutions (SSS)との合弁で資本金1.390万ドルで設立された。「eノートブック製品」は、Linfinyが開発しており、ペン入力をサポートし、業務用と教育用の需要に対応するという。最初の発表は1月のCESになりそうだ。この記事だけで分かることは、大型のパネルを使ったプロフェッショナル用途で、医療、教育にカスタマイズした製品、ペン(フォーム)入力に対応し、ドキュメントの検索・表示・確認を主用途としたものということだ。「eノートブック」は電子ペーパーで表示するノートブックPCなのか、ノート機能を持ったドキュメント・リーダーなのかは不明だが、前者は応答・表示速度の面で考えにくい。後者なら現実的なニーズがあるので、たぶんそちらだろう。

Sony-Digital-Paper-eInk-Tablet-04電子ペーパー製品はカラー化にばかり注目されてきたが、本質的には「ペーパー」なので、液晶と競争する必要はまったくなく、書き込みと折り曲げ、それにスポットカラーが出来ればあとは価格だけ、と考えている。メディアとしての紙の電子化はそれらでほぼ置換えられるからだ、5千円でタブレットが買える時代に、E-Inkのプロセスカラーに10年をかける価値はない。

ノート機能を持ったドキュメント・リーダーは、教育や医療現場、マニュアル、楽譜などで需要が見込める。書込みがしやすい本を期待している人も多い。 (鎌田、09/07/2017)

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