2018年のオーディオブック市場予想

2018マイク・コズロウスキ氏のオーディオブック・レポートは2017年の業界動向を、小売・出版・公共図書館についてそれぞれ詳述した後で2018年のトレンドをまとめている。ここでは予測のほうだけをご紹介しておきたい。20%台後半の高成長を確実に続けるオーディオ出版ビジネスは、スマート・スピーカという新しいメディアを得た。ポッドキャストと噛み合うことで次の躍進も可能だ。

スマート・スピーカと世界市場がもたらす飛躍への期待

smart_spAPAのマイケル・コッブCEOは、消費者調査を引用しつつ「2017年のAPA調査は、19%がスマート・スピーカを保有してオーディオブックを聴いていることを示した。普及が進むことでこの数字はさらに高まることが期待できる。」と述べた。オーディオ制作会社 ListenUp Audio のデイヴィッド・マルコヴィッツ氏も「対話型オーディオはまだ実験段階を出ていない。広く普及するまでには、AIデバイスとの間で長いやり取りを気持ちよく出来るようにする必要がある。」と慎重な姿勢だが、この実験がストーリーテリングとテクノロジーの進歩をもたらす実験に期待を寄せている。

オーディオブックの拡大に与えるスマートスピーカの影響について、Edison Researchのレポートによれば、このデバイスを保有する人は、A-Bookを含むあらゆる種類のオーディオ・コンテンツを聴く。つまり、スピーカが増えればA-Bookの販売も増える計算が立つ。2017年年末のヒット商品が売上に貢献することは確実視されている。出版社もKindleの時とは違って、売れすぎを心配する必要もない。

npr_audio小売サイドでは、Audibleは Audible Romanceのようなジャンル別定額サービスを拡充し、Koboはポイント・プログラムのKobo Super Pointsの成功を土台に、ユーザーをエコシステムに取り込むエンゲージメント戦略を強化するものと思われる。

出版社は、翻訳による新刊の海外販売を強化している。これもオーディオブックならではのことで、海外も含めてコンテンツの販売可能性を最大化することが出版社にとって可能となり、義務ともなったためである。出版社は2018年の販売タイトルをほぼ20%増やすことを計画し、オーディオ関係のスタッフを増やしている。その他、2017年に起きたこととして、コズロウスキ氏は、アップルがApp Storeのレイアウトをゲーム優先に変更したことで、オーディオブック・アプリを探しにくくくなり、Androidに注力する開発者が増えると予想している。その際は、Overdrive APIを利用して、ユーザーがアプリ内で借りやすくするものとみられる。 (鎌田、02/27/2017)

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