EBook2.0 Magazine
デジタル出版に関する市場/技術動向分析とニュース
オーディオブックに関してよい情報を提供している Good eReaderは、今年もこの市場の動向をまとめたレポートを掲載した。デジタル出版の中で最大の成長市場は、20%近い成長を遂げて25億ドルに達した。業界団体のAPAのレポートによれば、米国人口の26%が12ヵ月以内に1回以上聴き、出版タイトル数は前年比で33.9%増加したとしている(集計時点)。
大手出版社がE-Bookと違って「よいデジタル」として歓迎しているように、A-Bookは彼らにも「デジタルでの成長」をもたらしている。ハーパー・コリンズ、アシェット、ペンギンランダムハウス、サイモン&シュスターなどはいずれも大きな成長を自賛している。関係者が強気になる理由は、たんに成長しているだけでなく、「誰が、どう読み(聴き)、満足を得ているか」ということを示すデータにおいて、いずれも久しく出版から消えていた市場の「前向き」な兆候を示しているからである。つまり、活字本市場と比べて、人口比を反映して偏りのないことだ。
これは、衰退症状を見せている(年齢層が高く、男性が少ない)活字本市場に対してA-Bookが成長市場となることによって出版の社会的イメージを維持改善できるからだ。メディア・コングロマリット傘下にある大出版社にとって、「衰退イメージ」は人材とおカネを遠ざけるので、A-Bookはますます貴重な存在になってきている。
とはいえ、「印刷本の復活」と同じく、A-Bookもまたアマゾンのアシストを受けている。そして同様に在来書店の売上に繋がるものでもない。全体としての出版市場のトレンド(すべてのフォーマットでのアマゾンの膨張、印刷本と在来書店の衰退)に影響を与えるものではないのだ。むしろ、アマゾンが築いた定額購読市場との親和性により、その影は強まるしかないだろう。◆ (鎌田、12/19/2017)
出版のもう一つの未来:A-Book
さらに成長余地を示す
これは、衰退症状を見せている(年齢層が高く、男性が少ない)活字本市場に対してA-Bookが成長市場となることによって出版の社会的イメージを維持改善できるからだ。メディア・コングロマリット傘下にある大出版社にとって、「衰退イメージ」は人材とおカネを遠ざけるので、A-Bookはますます貴重な存在になってきている。
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