Kindleの十大発明 (1)

10_yearsKindleは昨年11月に満10歳を迎えた。それによって全体像が理解されるようになったとは必ずしも言えない。それは絶えず進化をやめず、当初のストア+E-Readerのプラットフォームから、コンテンツ出版へと展開し、メディアビジネスに拡大しているためである。それはアマゾン独自の「出版」観を示している。

巨大化し変貌する精密システム

Kindle_Bezos筆者は、この10年間にKindleで達成されたことを「10大発明」としてまとめてみた。Kindleを構成する要素であり装置でもあるのだが、いずれも独自の発想と工夫があるが、デジタル・ビジネスにおける必然性と普遍性を一定以上有していると考えられる。

amazonkindle-logo1-280x150これらはじつに多面的だが、すべての事業が一つのシステムとして機能するように計画され、実装され、運用・修正されていることに驚かされる。10年以上前に計画されたメディア・プロジェクトが、これだけ粛々と拡大してきた例を見ないからだ。たとえば、Kindleシリーズのデバイスは、ガジェット化を避けつつコンテンツの範囲を拡大し、インタフェースをも拡大し、提供方法を拡大してきた。KDPにおけるクリエイター支援の環境も同様だ。これらはすべてイノベーションの名に値する。市場における独占的地位に満足することなく、人とコンテンツの間に生まれるあらゆる関係を貪欲にビジネス機会にする姿勢は一貫している。

さしあたって、Kindleの達成を以下の10項目に整理してみた。

  1. 社会システムとしての出版のデザイン
  2. 読書空間の創造とソーシャル化
  3. AIによるUXのツール化と市場開発への応用
  4. 非「商業出版」環境の構築
  5. 聴く読書の復活と開花
  6. Amazon Publishingにおける「全方位」出版
  7. 非販売ビジネスモデル:PrimeとUnlimited
  8. Amazon Studio:「ストーリー」から始まるメディア展開
  9. ガジェットのサービス化、サービスのガジェット化
  10. 持続性のある顧客志向

(鎌田、01/04/2018)

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