米国のオーディオブック市場が30億ドルに近づく

audio-logo-280x150米国のオーディオブック市場が28億ドルに達したことを業界団体のAAPが発表した。2017年の前年度比伸び率は22.7%、数量ベースでも21.5%で、6年連続の二桁成長は止まる気配がない。今回のレポートで初めて「本の全フォーマットの中でのA-Bookの位置づけ」に注目し、ハードカバーの印刷本からE-Bookまでの本の消費と強い関係があることを明らかにした。

文字と並ぶ言語コンテンツ市場

AAPと調査会社のEdison Researchは、音声言語と文字言語という2種類の「読書体験」が、市場でどのように関係してくるかに関心を持った。これは圧倒的な成長力を示す前者が、在来型読書と比肩する存在になったことを示すものと思われる(3,000億円という規模は、日本より二桁大きい)。データは、音声/文字の2つの言語体験は相互に補完的なものだと結論づけた。障碍者を除き、A-Bookで聴くユーザーのすべては文字出版物に親しんでいるし、ヘビー・ユーザーほど活字本も読む。「本」のアクセスの平均点数は15点。そしてこのフォーマットのユーザーは45歳以下が多数を占める。これは聴覚が他のメディアと競合しないことに関係がある。

ピュー・センターの調査は、印刷本とE-Bookが同じ視覚コンテンツとして基本的に「OR」の関係にあることを示していたが、今回のデータは「AND」の協調的関係もあり得るということを示している。

スマート・スピーカーへ主役交代か

使用デバイスでは、スマートフォンが 73%と多く、「もっぱらこれ」というユーザーの数でも47% (2018)で、過去から着実に増えている(29% (2017)、22% (2015))。スマート・スピーカは24%に普及し、5%は「もっぱらこれ」で聴いている。ライフスタイルによってはこれが中心になると思われる。自宅で53%、車で36%が聴いているということは、スマートスピーカが電話から役割を交替する可能性は大きい。聴く時間帯は、車(65%)、就寝前(52%)、家事(45%)で、スマートスピーカのほうが普及余地が大きいからだ。

オーディオブックには、ダウンロード型のA-Bookのほかに、CDやLPプレーヤーで聴くビニール盤などもある。これはユーザーがデジタルにはないリラックス感の価値も求めているということだろう。 (鎌田、06/21/2018)

Print Friendly, PDF & Email
Send to Kindle
Pocket

Share