「実用的進化」の道を歩むKindle Paperwhite

61pw1-at-iL._SL1000_アマゾンが10月16日、Kindleの中心機種 Paperwhite を全世界的に発表し、受注を開始した。E Ink の Carta HD 6型 (300ppi) スクリーンを採用、LEDを5個採用したことで目に優しくなった。軽量 (182g) 薄型 (8.18mm)を進めながらハードは強化され、さらに初の防水 (IPX8)仕様となった。価格は13,980円 (Wi-Fi/8GB/広告付)。

防水機能は読書時間を増やす

Kin_Paper_2018-12018年版のPaperwhiteは、シリーズ4世代目となった。「アマゾンはニューKindleを元の名前で出す。全然革新的ではないが、それはいいことだ。」とWired誌も書いている。ガジェット好きには物足りないだろうが、最先端のデバイス、たとえば600dpiやカラーE-Inkなどを避け、実用的価格での高性能と機能を追求するのはアマゾンの一貫した姿勢だが、今回は防水ということになるだろう(疵にも強くなっている)。読書(あるいは入浴)の時間を確保するという点で、昨年Oasisに装備されたばかりの機能を付けたことは高く評価したい。

今回の新製品で、Alexa機能などが付くのではとも噂されたが、眼(カメラ)、耳(マイク)、スピーカー、スクリーンがついてすべてのモバイルデバイスがスマート化されるようなことにはならなかった。Kindleは進化が止まったのだろうか。それはあり得ない。ラボでは無数のアイデアと試作機が開発されているはずだ。

デジタル時代の「専門書店」体験

ソフトウェアでは、「パーソナライゼーション」が進化した。読書環境の設定に加えて、利用履歴に基づいた推薦機能がホーム画面に追加され、特典情報や豆知識などを追加で見ることが出来る。「書店的機能」とも言えるものだが、UI/UX的に支持されれば「ホームページ」のリッチ化に進むことも考えられる。まだ萌芽的なものだが潜在的には大きな可能性を残している。

図書館や書店に通って育った筆者としては、E-Readerに、デジタル時代の「専門書店」体験を求めたい。ユーザーが書店に期待する情報と機能を、それに相応しいUI/UXで利用することが望ましい。それは例えば、「デパート」であるとともに、「専門書」店(マンガから工学書まで)インタフェースを変えられて、書棚をカスタマイズでき、自分の「デスク」が利用できるものだ。

それはキーボードを使いたいからで、その点では初代Kindleにあった簡易キーボードをワイヤレスで復活してほしい。UIではフォント環境に期待している。理想のE-Readerは、サーバとデバイスとアクセサリで実現される。E-Readerは「終わった」と考える人は、あまりに欲がないのだろう。 (鎌田、10/17/2018)

Print Friendly, PDF & Email
Send to Kindle
Pocket

Share

Speak Your Mind

*