Wattpadが「著者支援のための有償」実験

Wattpad_logo3ソーシャルリーディング・プラットフォーム Wattpadは、新しいコンテンツ市場を創造する可能性があるWattpad Nextのベータ版の実験を静かに開始する。期間は短期で、対象は招待制で地域が限定されており、本社のあるカナダ、英国、フィリピンとメキシコの4ヵ国で、最大市場の米国は含まれていない。開始は10月9日、つまり今日だ。

「ソーシャル」プラットフォームの評価を問う

Coin-shop-image-on-Wattpad-FAQ-for-Beta-Next-Oct-2018-ftw-313x600フィリピンとは意外かも知れないが、Wattpadが最も成功している市場の一つで、とくにWattpad Studiosが映像コンテンツ開発を手掛け、またTV局 Manila TV5 と提携して番組制作を行っている。「読書プラットフォームから映像へ」というコンテンツの商品化サイクルでは先進的な市場と言える。言語と性格の異なる(がユーザーが多い)国での結果を比較することで、Wattpadはこのプログラムの持続性、著者/読者体験の評価などを行うとみられる。

全世界に6,500万人の月間アクティブ・ユーザーを数えるWattpadは、当初からコンテンツが無料で読めることを標榜しており、これまで営業としての販売は行ってこなかった。「著者から搾取しない」ことに関して、日本では考えられないほど厳格な倫理性が求められており、それが重要な成功要因でもあるので、Nextに関しても原則との整合性が配慮されている。それは、

  • 従来のサービスに影響を与えない
  • 著者と読者のニーズに基づく範囲で
  • 決済はプリペイド式の「コイン」で行う

といったことであったようだ。

同社のFAQは、今回のプログラムが、読者が支持する著者を支援する方法として提供するもので、数百万のタイトルを無償提供してきた従来からの方針を変更するものではないと強調している。Nextのタイトルは、著者の協力のもとに、ジャンル別に選ばれた、Next専用のコンテンツとなる。著者には、結果に関わらず報酬が支払われる。売上については、著者とWattpadがシェアする(非公表)。

Wattpad Nextは、同社としては初の著者コンテンツの販売プログラム。実験では、50名のWattpadライターがコンテンツを提供し、専用の「コイン」で決済される。バッチは 9=1ドル ($0.99)、120=5ドル ($4.99)、66=3ドル ($2.99)、230=8ドル ($7.99)という単位となっているが、表示はおそらくカナダ・ドル(約87円)と思われる。 (鎌田、10/09/2018)

参考

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