「どや」デザインのAudibleヘッドフォン

米国アマゾンは、Kindle Paperwhite 4 にAudibleの3ヵ月定額と特製「ポップ」ヘッドフォンをバンドルして139ドルで販売するセールを始めた。オーディオブック機能は米国などの新世代に搭載されたもので、Bluetoothに対応し、Audibleアプリが使える。このキャンペーンの目玉は、ヘッドフォンだろう。

読書用ヘッドフォン+ポップ・デザイン

「ポップ」は1950年代に生まれた「複製技術時代」の代表的なデザイン様式だが、いまや世代を超えた「原風景」の一つで、半世紀ほど前に一世を風靡した「オーバーヘッド型ステレオ・ヘッドフォン」は、これも原風景と化した「どや」デザインを意匠化したものだ。しかし、機能性もちゃんとあり、Kindle Audible とAudible Audiobooks Appが組込まれていて、スタンダードな音楽、通話にも対応し、10メートル以内なら遠隔操作も可能。電池寿命は1冊の本を読むのに十分な16時間で充電は2-3時間。80ドルで単売されており、価格の割に音質はよいという。

コントローラを手元で操作できる利便性もある。アマゾンは「ストーリーをお供に」というコピーで、「ストーリーの舞台での読書体験」を訴求している。Kindle版とAudible版を同期させる機能 ( Immersion Reading) もあり、このあたりがPaperwhite 4+Audibleの狙いでもあるようだ。ところで、日本のPaperwhite(第7世代)はまだ「オーディオ」をサポートしないが、おそらくまだ同じ機能を実現できないためと思われる。

「オーディオブック専用」の価値

この世にヘッドフォンは無数にあり、尽きることがないのは、用途(音源)や個人差(耳の形や聴覚)、使用環境、価格などによって、オーディオブックやポッドキャストなど、音声言語に親しむために、音楽ソース用とは別のものを用意する意味はある。イヤ・タイプの高音質・音楽用は、雑音対策やステレオ効果など、矛盾した要求を調整するために必然的に高くなるのに対し、オーバーヘッド・タイプ、言語用は相対的に安くて質の良いものとすることが出来るからだ。ちなみに、オーディオブックで望まれる特徴としては、(1) 雑音低減/除去、(2) 周波数特性(低音域重視)3) 機能 (操作性)、(4) 快適性、などが重視されている。

オーディオブックの聴取には、一般的にイヤ・タイプが使われてきた。スマートフォン・のアクセサリの流用だが、アマゾン/Audibleのキャンペーンのコンセプトは、オーディオブックを「専用ヘッドフォンで聴こう」ということになるのだろう。ついでにポップ性を持たせたことでブランドの訴求を目ざしたものと思われる。 (鎌田、12/11/2018)

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