Wattpad出版の狙いはアマゾン対抗!?

Wattpadは1月24日、映像制作の Wattpad Studiosに続いて初めての出版部門となるWattpad Books の創設を発表した。E-Bookのほか、印刷本は北米の大手書店チェーン(IndigoやBarnes and Noble)でも販売されるという。YA向けとなる最初の6タイトルは、Wattpadで高い人気を博したコンテンツで今秋発売される。

Wattpadがついに出版に本格進出

「読者とライターによる出版を支援するコミュニティ」として自己規定するWattpadは、これまで、出版事業への進出には慎重だった。2018年1月の月間ユニーク・ユーザー6,500万人。総通算アップロード数4億本、ライター数6,500万人。ユーザーの多くはティーンエージャーである。

章単位での投稿、進行中のストーリーのソーシャルな共有、著者/読者の活発なコミュニケーション(Twitter、Facebook、YouTube、Instagram)は有名作家にも評価され、マーガレット・アトウッド、パウロ・コエーリョ、ロバート・ローレンス・スタインも利用している。商業性を極力抑制したことで、公共機関や有名作家の支持を獲得したわけだ。

出版については、ユーザーの版権に介入しない姿勢を保持することで「クリーン」なイメージを育て、商業出版社との信頼関係を築いている。膨大なコミュニティから得られた解析データは、出版社やメディア企業に販売されている。これまでランダムハウスやハーパー・コリンズがWattpadコミュニティの人気ライターにアプローチし、デビューさせて成功した例がある。Wattpadとしては自ら出版しないことで、伝統的な出版業界と安定した関係を築くことに成功しているので、Wattpad Booksを通常の出版事業としてみることは適当ではないだろう。

データはないが、在来出版からの出版が難しい場合、会員の多くは、アマゾンなどの自主出版プラットフォームを利用したと思われる。筆者の推測では、Wattpad Booksの市場はアマゾン出版のそれと重なる。つまり、先週ご紹介したマーク・サリヴァン氏と 'Beneath A Scarlet Sky’の青少年版だ。モデルはアマゾンと同じだが、書店販売を目玉にしているので差別化は出来る。これは面白くなってきた。  (鎌田、01/29/2019)

'The QB Bad Boy & Me' by Tay Marley
読了者数:2,630万人
発売予定:8月20日

'Trapeze' by Leigh Ansell
読了者数:250万人以上
発売予定:9月10日

'What Happened That Night' by Deanna Cameron
読了者数:100万人以上
発売予定:10月1日

'Cupid's Match' by Lauren Palphreyman
読了者数:4,640万人以上
発売予定:10月1日

'Saving Everest' by Sky Chase
読了者数:1,720万人以上
発売予定:9月17日

'I'm a Gay Wizard' by V.S. Santoni
読了者数:40.4万人以上
発売予定:10月29日

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