あとワン・ストライクで「アウト」のB&N

米国最大の書店 (Barnes & Noble)の名前は2019年の出版メディアの「予想」からは完全に消えていた。十分「予定」に組入れているものの、話題にするにはまだ気持の整理がついていないというあたりだろう。しかし、米国の投資情報サイトInvestorPlace は、「もう1Q悪い数字を出せば破産申請」と評価した。次の4Q (2019年2月末まで) の発表は3月7日と予告されている。

またも不発に終わった「セール」

B&Nのクリスマス・セールは、気の抜けたような「半額セール」だった。1月10日に発表された季節商戦 (11/29-01/01)のレポートは4.0% 、12月29日までの9週分では1.3%(既存店舗比)とほとんど空振りに終わったようだ。

直近の数字では、同社の現金残高は1,120万ドル、売掛金が6,370万ドル。短期負債はないが買掛金は6億2,100万ドルもある。長期負債は2億7,800万ドル。この崖っ淵にあってもなお9.9%の配当を続けており、これはレッドカード寸前であるとされる。米国の破産法はさまざまな出口があり、上場企業ではあるが、出版社が「支払いを迫らない限り」まだ余裕はあると思っているようだ。昨年末に流れた買収話も、リッジオ氏がリークしたものである可能性がある。政治力も含めて「世界最大」はダテではないようだ。

とはいえ、B&Nがなかば不活性な存在となって久しい。2018年4月末のBarnes & Noble Booksellersの店舗数は630店。これに小規模なBarnes & Nobleストアを加え、従業員数2万3,000名あまりが書籍販売に従事する。2016年で年間41億ドルの売上は、米国の書店ビジネスで最大のシェアを占めた。現在は、印刷本でもアマゾンに遠く及ばない。どうにも非効率なのだ。これで生き残れるには市場経済以外の力に依るしかない。 (鎌田、02/14/2019)

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