アマゾンが書店展開を強化へ

アマゾンは、Amazon Booksを20ヵ所以上に展開する一方で、87の「ポップアップ・ストア」を2013年以来維持してきたが、最近同社のスポークスマンが、Good eReaderなどに対して、後者を閉店し、書店に力を入れることを明らかにした。これは店舗のオペレーションの有効性が実証され、大規模な増設へ進むことを意味するものと受け止められている。

地域+モバイル最適化

同社によれば、注力するのは書店の Amazon Booksと雑貨の Amazon 4-starで、地域特性に最適化し、データ駆動で効率を高めた「ハイブリッド」として知られている。ポップアップのほうは、Echoスピーカーなど新製品の都心部でのショーケースとして活用してきた。その後、食料品のWhole Foodsストアの買収などで実店舗の数も増えたので、相対的な重要性が低下したということだろう。このことは Amazon Dashボタンが中止になったのと同様だ。

最近オープンしたばかりのAmazon Booksは、デンヴァー近郊のチェリー・クリーク(ポップアップ店付近)に開設された。ここ数ヵ月、アマゾンは新設予定をキャンセルしたことで、書店より無人店舗や雑貨店、空港店などに力を入れるのではないかとも噂されていた。アマゾン自身によって、専門書店はさらに拡張されることが明らかになった。

Amazon Booksの役割はどのようなものだろうか。お客が「残念」に感じることを極力なくする、という同社のポリシーの中で、リアルの書店は機能性、利便性で築いたオンライン書店の欠落(とくに買い物体験)を補うものであると考えられる。店舗に求められるのは、以下のようなことだろう。

  • 地域の消費者/読者のニーズに最適化した品揃え(キュレーション)
  • プライム会員、アマゾン・デバイスの拡大
  • アマゾン出版、KDPの印刷版の販売(これもオンラインの補完)

街の書店数が減少するのは、店舗のコスト上昇と来客者/売上の減少によるものだが、アマゾンが書店の減少を懸念するのは、「本」という商品に特別な心理的価値を与えてきたのが書店の存在であったと評価するからだろう。「映画館と映画」のように。この「体験要素」がどの程度のものか。あるいは年齢によってどの差があるのか。それを知るためには実際に店舗を営業し、デザインやサービス、オペレーションを改善していくしかない。アマゾンは、オンライン・インタフェースの更新と同様に、Amazon Booksの新設とリニューアルを続けていくのだろう。 (鎌田、03/14/2019)

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