オープン学術E-Bookの利用方法開発へ

出版シンクタンクの The Book Industry Study Group (BISG) は5月6日、「オープンアクセスE-Bookの活用法」に関するホワイトペーパーを刊行した。漠然とした原理だけで、具体的な共有ルールに至っていないオープンアクセス・コンテンツの活用を促進するためのイニシアティブの一環で、NPOのAndrew W. Mellon Foundationが資金援助して行われたもの。

OA論文の活用へ「データトラスト」の設立を提案

BISGのブライアン・オレアリ氏が主導し、ミシガン大学のチャールズ・ワトキンソン氏、ノーステキサス大学のケヴィン・ホーキンス氏などが参加した。白書は、現在のオープンアクセス(OA)論文のステークホルダーを、著者、出版者、資金提供者、ベンダー、図書館、読者と設定し、幅広い利用者のニーズに対応するため、利用実態を把握し、管理するための「データトラスト」の設立を提案している。その他の提言は以下の通り。

  1. データトラストの運営とアーキテクチャ。
  2. 上記の構想の試験サービスの実施。
  3. オープンなOA利用記録管理に有効なオープンソース技術の調査。
  4. OA利用データから便益を得る関係者を明らかにするため、ペルソナとユースケースを開発する。
  5. 複数の市場にまたがる関連性を構築する。
  6. OA論文のための文献サプライチェーンの改善。

白書が明らかにした考察、提言について、チャールズ・ワトキンソン氏は次のように述べている。「OA論文は、コミュニティ単位のアプローチでよいものから、データ管理が有効で必要な分野まで多岐にわたっており、ステークホルダーは様々な利用データを集める必要がある。データトラストを適切に設計し実装することによって、関連するコミュニティ全体の利益となる」。BISGは「出版業界」から独立したNPOとして、OAの利害関係者を明確に定義し、データトラストの公的性格を明確にするために、パイロット・サービスから「ペルソナとユースケース」までの技術的方法まで言及している。本文はPDFで得ることが出来る。 (鎌田、05/23/2019)

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