米国のオーディオブック普及が50%を突破

米国オーディオブック協会 (APA)は4月29日、12歳以上の米国人を対象とした2019年の年次調査の結果(pdf)を発表した。普及率は前年の44%から6ポイント上がり、初の50%を記録。A-Book利用者の56%は、新たに車内で聴く読書の時間を確保したと回答し、コンテンツの購入も増えたと述べている。聴取機会では、車載ナビ (IVI)の進化で自動車が69%→74%と5ポイントの急上昇を記録した。

新しいモバイルでも優勢:車載システム、スマートスピーカでも

米国では自動車での移動にA-Bookを聞く人が多かったが、その流れはIVIでも続いている。いわゆる車載ナビは、総合モバイル情報システムとして複合化しているが、A-Bookプレーヤーは、この中に共存している。つまり、音楽、TVなどとの「時間争奪」を勝ち抜いているということで、聴く読書の強さを示している。その影響で、自宅では71%から3ポイント下落した。これで「スマートフォン」に依存していた時代は終わった。

スマートスピーカでもA-Bookは定位置を確保した。18歳以上のA-Bookユーザーの42%はスマートスピーカを保有しており、うち3割はA-Bookに使用し、その比率は高まっている。APAのレポートでは、A-Bookユーザーの40%は、それによって本の購入が増えたと回答している。また、文字書籍と音声書籍の両方を読んでいるユーザーの56%は、A-Bookのほうが入手性が高いと評価している。

普及率50%は通過点

以上のようなデータから、APAは過去数年間続いた傾向から見て、オーディオブックがさらにメディアの主流に近づいたこと、市場の成長の多くは、もっと本を読む時間をつくるユーザーからもたらされていることを評価している。そして普及率50%は画期的な前進だが、もっと重要なニュースは、将来もさらに続くということだと述べている。その他の要点は以下の通り。

  • A-Book消費者の過去12ヵ月の平均消費数は6.8点で、前年の6.5からやや増加。24%は10点以上。
  • ユーザーの55%は45歳以下で、10点以上を消費するユーザーの51%は18-44歳の年齢層。
  • ジャンルでは、ミステリ、スリラー、サスペンスが依然として上位を形成。歴史、伝記、回想、ユーモアがそれらに続く。
  • 半数超(55%)は過去1ヵ月以内にポッドキャストを聴いており、A-Bookとの結びつきは強い。これはWebにおける「ラジオの復活」というべき現象だ。

調査は、メディア市場調査のEdison Research と Triton Digitalが実施した。また、ポッドキャストについての調査も行われており、別に紹介したい。 (鎌田、05/09/2019)

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