アマゾンの「インディーズマンガ大賞」はヤバい ?!

アマゾン・ジャパンは10月10日、「第1回インディーズマンガ大賞」の開催を発表した。KDPを通じて漫画家が直接作品を公開できる「Kindleインディーズマンガ」の開催するもので、応募期間は10月10日~2020年1月7日。賞金総額500万円(大賞200万円、優秀賞100万円×3名)。第1次審査結果の発表は1月31日、授賞式は2月を予定している。

アマゾンの無料は「ガチ」だった

漫画家は「発表の場・読者・収入」を必要としている。かつては雑誌と連載が書店への「狭き門」として機能してきたが、しだいに機能しなくなった。KDPが漫画家のために機能するためには、何よりも3条件をセットで提供する必要があった。それは単発イベント(コンテスト)ではない、しっかりした「場」が必要だったと言えよう。ブランド・メディアのないアマゾンは、時間の必要な仕事に取組んでいる。

2018年にスタートした「Kindleインディーズマンガ」は、「場・読者・収入」を現実に示した。これは「無料マンガ基金」を構築することにも成功している。アマゾンによれば、昨年7月以来同基金で「全国の何百名もの漫画家に合計5,475万円が配分」されたとしている。漫画家の数を500名としても一人10万円という額は、参加者や出版社関係者に「ガチだ」と思わせるものだろう。「アマゾンはマジだった」と思わせるための投資としても手堅い。

ブランド化、ビジネス…そして

それがあっての「インディーズ大賞」である。審査員には外部から、「マンガは生きがい」という中川翔子氏とコミケ共同代表の安田かおる氏、それに代々木アニメーション学院の代表者を委嘱している。これまでの「出版社大賞」はブランドをチラつかせて「有望新人」を(安いコストで)集めるものであったと思うが、アマゾンはそうした出版業界の慣習とは別のやり方をとる。「Kindleインディーズマンガ」は、1年で5,000万円を投じて、マンガ出版のチャネルとして確立されたとすれば、次のステージは、「アマゾン・マンガ」のブランド化である。

それは作品の「クォリティ、話題性、斬新性、創造性、商業性」が求められるが、達成レベルによっては日本のマンガ界に衝撃を与えるものとなるだろう。メディアと無関係にWebがクリエイターにとって「発表の場・読者・収入」となったことは(マンガに限らず)まだないからだ。日本でまだ確立されていない自主出版にとっても、それは大きい。それが1年か5年か…。 (鎌田、10/10/2019)

Speak Your Mind

*

Scroll Up