フランクフルトでも Audio Summit開催へ

米・英を中心に、出版界での「オーディオ」の比重は年々大きくなってきたが、来週(10月16-20日)開催されるフランクフルトフェア (FBF)でも Frankfurt Audio Summitを17日に特設ステージで開催する。これは世界的な市場の拡大を反映した初めてのもので、最もアクティブな出版領域となった「音声出版」の本格的世界デビューを意味しよう。

ついにオーディオがメインステージに

FBFは2013年からデジタルに力を入れてきたが、「紙とデジタル」「書店とオンライン」に引き裂かれる出版業界に足を取れられてテクノロジーでのイニシアティブを発揮できていなかった。米国のAudio Publishers Association (APA)のイベントが成長し、スマートスピーカーの普及が急増している英国でもFuturebookなどで「オーディオ」イベントを準備するなどで、FBFの停滞が目立っており、今年あたりがこの市場に追いつくうえでは限界という気がしていた。それは欧州と中国が動き始めたからでもある。詳細は来週ということになるが、Publishing Perspectivesのポーター・アンダーソン編集長がハイライトを紹介しているので確認しておきたい(10/09)。

転換に苦しむ「文字」出版を尻目に…

Audio Summitのステージ (Hall 3.1)では、35あまりのイベントが予定されている。Spotify中欧担当のマイケル・クラウス、Audible社のステイシー・クリーマー副社長、スウェーデン Storytel社のヘレナ・グスタフソン、フランスAudiolib 社のフェレリー・レヴィ-スッサンCEO、ドイツ Zebralution社のクルト・ティーレン、ガーナAkoo Booksのエイマ・ダドソンCEO、といった人物が紹介されている。また、FBF本体の別イベントでも米国APAのミシェル・コブ事務局長などが講演し、17日にはBowker社のプロデュースで「世界のオーディエンスにどうやってアクセスし、オーディオブック事業を拡大するか」というイベントも開催される。週末にはポッドキャスト・イベントも。

筆者はWeb時代の出版が「文字」「音声」「対話」の3つのメディア領域で発展していくだろうと考えている。しかし、E-Bookの最初の10年は、衰退する「紙出版」が、「デジタル出版」という新しい総合への移行に遅れている。グーテンベルクという重みを考えれば仕方がないが、中国がデジタル出版市場をリードし始めたことで「旧出版」も刺激を受けたようだ。「FBFの復活」に期待している。 (鎌田、10/10/2019)

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