オトバンクの会員数が100万人突破

audiobook.jpを提供するオトバンクは10月8日、2007年にサービスを開始した会員数が100万人を突破したことを発表した。昨年12月に60万人を超えて9ヵ月の大台突破で、月別の新規登録者数は約6万人に。2017年から約6倍、2018年から約3倍に急増。これは月額750円の「聴き放題プラン」が利用のハードルを下げたことが背景にあると同社では説明している。

「定額のハードル」を越え、新しいステージへ

「聴き放題プラン」は昨年3月の開始だが、「定額制」への技術的、ビジネス的、マーケティング的制約は、国内唯一のオーディオ配信サービスである同社にとってのハードルとなってきたものと見られる。定額で採算を確保するには、ユーザーの利用パターンの把握、カタログ/ライブラリの整備、著者/出版社の理解・協力などを得る必要がある。そうした意味で出版社の「定額体験」が乏しいことが、サービス導入を難しくしていたことは想像に難くない。

利用しやすい価格で100万人を超えた会員ベースは、制作点数の増加につながるはずだ。同社は独自の生産ラインとスタッフを有し、品質を重視してきた。しかし「品質」は単純ではなく、ジャンルやユーザーによってニーズは同じではない。ユーザー数の急増は、ニーズの多様化をもたらす可能性が強く、これまでのポリシーでは対応できない可能性がある。新しい市場/ニーズを開拓する上で、新しい「出版社」とのコラボレーション、8月から開始しているポッドキャストを使った新規企画の利用などが考えられる。

FBFの記事に書いたように、オーディオブックは世界的な「音声出版」という新市場であり、これまでの文字出版から独立した「オーディオ・ファースト」のコンテンツが開拓されつつある。そうした市場の国際化に対応しつつ、新しいステージで飛躍することを期待したい。 (鎌田、10/10/2019)

Speak Your Mind

*

Scroll Up