ANALYSIS & COLUMN
直販で可能になるE-Bookの自在な価格戦略 (♥)
IT技術系出版社兼イベント・プロデュースのオライリー社は、E-Bookの自社販売を行うなど、最も熱心にマーケティングに取り組んでいるが、最近同社が主催したWeb放送「デジタル価格設定とその教訓」では、商売上手なキリスト教コンテンツ出版社のCEOが、E-Bookの価格が、たんなる額の問題ではなく、カスタマーとの関係であることを教えてくれた。E-Bookは満足を提供するもので、価格は買い手の心理に依存するということだ。[全文=♥会員]
NEWS & COMMENTS
Hiptypeが開くE-Bookアナリティクス新時代 (♥)
データ指向のE-Bookマーケティングのためのプラットフォームを提供するHiptypeというスタートアップが今週スタートする。Google出身のジェームズ・レヴィCEOらが設立したもので、シリコンバレーの有力ファンドY Combinatorなどが出資していることからも注目されている。一言でいえば、Webサイトがアクセス解析に利用するGoogle AnalyticsのE-Book版のHiptypeは、出版社に対し、匿名・集約された利用データを提供する。月額購読制で、ベーシック(読者1,000人以下)が月19ドル、プロ(読者50万人)が同99ドル。[全文=♥会員]
iOSアプリの3分の2が“ゾンビ”化
ベルリンのモバイル解析専門企業Adeven社が、新開発のApptraceというツールを使って解析した結果によれば、iOS App Storeで販売されている65万本のアプリのうち、実際にダウンロードされているのは3分の1あまりで、残りの40万本は“ゾンビ”であるとしている。この数字は、デバイスとしての魅力と巨大なユーザーベースにもかかわらず、アップルのストアに販売能力(あるいは積極的意思)がなく、開発者は自分で売るしかないことを示している。[続きを読む]
利益ゼロでシェア50%に驀進するアマゾン2Q業績
アマゾンは7月26日、第2四半期の業績を発表し、売上は前年同期比29%増加の128億3,000万ドル、逆に純利益が同96%下落して700万ドルとなった。利益はアナリストの予想を下回ったが、好調だった1Qの131.8億ドルの基調を引き継いでおり、株価も一次下落したものの、すぐに反発している。世界規模でのメディア商品販売は13%増の41.2億ドルと、全体の伸びには追いついていない。ホリデー・シーズンの余韻があった前期は47.1億ドルだったので、12%程度のダウン。[続きを読む]
BlurbがInDesignプラグインにiPad固定レイアウト
写真集や画集などビジュアル系コンテンツに強い米国の自主出版プラットフォームBlurb(カリフォルニア州サンフランシスコ)が、iPad用固定レイアウト・デザインツールを開発した(PW, 7/31)。アドビPhotoshop Lightroom 4に組み込んで使用する現在のBlurb用編集ツールの拡張として開発されたものだが、InDesignのプラグインとしても使用できるので、InDesignからiPad固定レイアウト形式に直接出力できる。[続きを読む]
新聞のペイウォール:普及はしたが機能はまだ
米国新聞協会 (The Newspaper Association of America)は、Webサイトでペイウォールを導入している156紙を対象とした調査の結果を発表した。paidContent (8/1)が伝えるところによれば、87%がアクセス可能な記事の本数を制限するメーター制を採用しているが、平均の許容記事数は月間11.2本だった。また、印刷版購読者へのデジタル版無償提供は必ずしも一般的ではなく、実施をしているのは53%で、残りは割引価格で提供している。[続きを読む]
CLIP BOARD
- KindleをPCのサブディスプレイに (2012/7/27 IT Media)
- 電子書籍とタブレット、iPadを中心にカテゴリのすみ分け進む (2012/7/27 CNET Japan)
- 出版状況クロニクル51(2012年7月1日~7月31日)
- BookLive!、三省堂書店 店頭での電子書籍販売を開始 有楽町店から (2012/8/2 hon.jp)
- 「ハリー・ポッター」日本語版の電子書籍がついに発売、Pottomore.comサイト上でDRMフリーEPUB3形式 (2012/7/31 hon.jp)
- 米Amazon、短編専門の電子書籍販売コーナー「Kindle Singles」への投稿を個人作家にも一部開放へ (2012/7/31 hon.jp)
- 中国ECサイト大手「dangdang.com」、オリジナル電子書籍端末「doucon」を約6,100円で現地販売開始 (2012/7/26 hon.jp)