Vol.3, No.33, 02/05/2013

2013年5月2日 通巻137号|♥=会員向け記事(有料)|新規申込ログイン
ANALYSIS & COLUMN
旧作自主出版でベストセラー・ランク入り

Freethy先週に続いて米国E-Bookベストセラーの動きをお伝えする。4月第4週のトップ10は、自主出版タイトルがさらに増えて5点となった(DBW, 04/30)。うち3点は1ドル($0.99)で、1点は有名な“ハイブリッド作家” バーバラ・フリーシー (Barbara Freethy)の再発売もの。出版社にとっては商品生命を終えたと思える作品でも、値付けによってはベストセラーにもなる。全体最適と部分最適の違い、ということだが、出版社にとってはさらに悩ましい問題だろう。[続きを読む]


NYタイムズ電子版購読者数躍進の“虚構”(♥)

newspaper_crisis米国メディアの発行部数公査機関 AAM (旧ABC)は4月30日、12年10月~13年3月の半年の北米の新聞社発行部数データ(約700社)を発表し、1.4%ダウンしたもののデジタル購読者が14.2%増加し、日刊紙発行部数の19.3%を占めたという“明るい”面を強調した。しかし、AAMのデータは信頼性に乏しく、実際には減っている可能性もある。デジタルの計数方法について広告主の理解が得られなければ、メディア業界が自分の首を絞めることになる。[全文=♥会員]

NEWS & COMMENTS
「能ある」アマゾンのQ1決算

amazon-pictureアマゾンは4月25日、13年第1四半期の業績を発表した。売上は22%増の160億7,000万ドル。前年同期の34%増と比べ12ポイント落ち込んでいる。経常利益は6%減の1億8,100万ドル。最終利益は37%減の8,200万ドルと、いつもながら紙のように薄い。第2四半期予想は、売上が145~162億ドル(13~26%)、利益は―3,400万ドルから+1,000万ドルとなっている。シアトルの社屋買収(14億ドル)、GoodReadsの買収、AWSの拡大と、とにかく人もカネも休ませない会社だ。[続きを読む]


マクミランが消費者訴訟地獄から脱出

lgo_macmillanマクミラン社は4月29日、デニーズ・コート連邦判事にE-Bookの価格談合を巡る消費者訴訟に関する原告側との和解交渉を完了したことを報告した。和解条件は承認されるが、アップルとペンギンの2社を被告とする係争は継続される。金額は2,625万ドル(約25億円)で、予想より高いものについたようだ。なお本件では、司法省、州当局および消費者代表がそれぞれ当事者となったことで、出版社側が和解を選択した後の手続きが長引いている。[続きを読む]


Tor-Forge Booksが脱DRMの合理性を実証

TorForgeLogoマクミラン・グループのTor-Forge Booksが、E-BookのDRMを撤廃する計画を発表して1年、実際に外したものが発売されて9ヵ月が経過したが、英国Tor Booksのジュリー・クリスプ編集長は4月25日のブログでこの試行の結果を報告し、DRMなしでも違法コピーに影響は見られなかったことを明らかにした。DRMの抑止効果が、事実として否定されたのは初めて。少なくとも「ふつう」の出版社にとってDRMが無用であることが明らかになったものと思われる。[続きを読む]


教育系のクーリエ社が自主出版のFastPencilを買収

FastPencil創業200年に近い米国の出版・図書印刷サービス企業のクーリエ社(マサチューセッツ州ノース・チェルムズフォード)は4月30日、自主出版サービスのFastPencilを買収したと発表した(→リリース)。コンテンツ管理から印刷・製本まで一貫した技術・サービスを持ち、教育系出版に強いクーリエのグループに入ることで、FastPencil は強力な技術的、マーケティング的基盤を得ることになる。これまでメガヒットが生まれる小説ばかりが注目されてきたが、本来のロングテール分野は教育系こそ大きい。[続きを読む]


英国出版市場がデジタル134%急拡大で成長

growth英国の出版社協会(PA)は5月1日、2012年の統計年鑑を発表し、一般書のE-Book市場は134%増の2億1,600万ポンド(約327億円)、全体では66%増の4億1,100万ポンド(約400億円)に達したことを明らかにした。小説は149%増の1億7,200万ポンドとなった。E-Book比率は12%。印刷本の輸出比率は41%。米国から2年遅れでスタートした英国市場は米国の軌道を忠実に再現している。さらにあと1~2年は急成長を謳歌すると思われる。[続きを読む]


アシェットが図書館E-Book貸出を“解禁”

Hachette2アシェット・ブック・グループ(HBG)は5月1日、米国内の公共図書館に対する貸出用E-Bookの販売に関するプランを発表した。全米図書館協会(ALA)などとの長い交渉や実験を経たもので、ビッグシックスの他社と比べて多少前向き加減となっている。少なくとも全カタログをオープンにし、回数無制限にしたことで、これまでのような無条件の「貸出禁止」は解けた。しかし、「印刷本の3倍」という価格は図書館の負担が重すぎるので半歩前進に過ぎない。[続きを読む]

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