人類最古のメディア「文字なき声」の復活

30年ほど前から、デジタルで「本」のかたちがどう変わるかが注目され、本誌もそれをテーマとしてきたが、考えていたのは、読める/使える「本」に囚われていたのではないかと最近は反省している。本は同じ「形」とともにだけあったわけではなく、文字・図形とイコールでもなかったからだ。デジタルが復活させたのは、限定なしの言語コミュニケーションだった。 … [Read more...]

文字出版を超える音声出版へ(♥)

米国Audibleは2月7日、新作戯曲作家支援のために2017年に立ち上げた500万ドル基金 Emerging Playwrights Fund の対象者を発表した。「物語りの次の舞台」をキャッチとするAudible Theaterのオリジナルコンテンツを満たすためのものだが、活況を呈する市場で「オーディオ・ファースト」が一大市場になるかどうかが注目されている。[全文=♥会員] … [Read more...]

ビジネスモデルを確立したOpen Road (♥)

バックリスト・タイトルの販売で最も成功したデジタル出版社として知られる Open Road Integrated Media (OR/M)は1月23日、出版社向けに提供を始めたマーケティング・サービスが2.5倍に拡大したことを発表した。2018年は30社以上の6,100タイトルを扱い、WSJやアマゾンのベストセラー・リストに数点をランクインさせている。 … [Read more...]

Wattpadの「AI駆動出版」(♥)

英国の出版情報誌 The Bookseller (2/4)が、Wattpadの新しい出版部門Wattpad Booksについて同社のアシュリー・ガードナー氏にインタビューをしている。小説投稿サイトが出版に向かうのは自然だが、Wattpadは巨大なコミュニティを持ちながら、なぜ異常なまでに長い時間を費やしたかに注目が集まっている。[全文=♥会員] … [Read more...]

アマゾンのベストセラー工場

マーク・サリヴァン氏については、米国在住の「作家+」渡辺由香里さんが昨年8月 FINDERSというWebメディアの連載で、インタビューをもとに書いていた。流石に、アマゾンがどういう出版社(編集方針)なのかに注目して的確にまとめている。筆者なりにポイントを整理してみた。 … [Read more...]

E-Book価格戦争小史(4):Web出版

メディアはグーテンベルク以来の転換期にある。「版」はデジタル化に仮想化されて威光を失い、「私語」をソーシャルに共有できるWebコミュニケーションは、逆に在来「メディア」本来の仮想性を白日の下に晒して秩序は瓦解する。芸能、学校から国際関係まで、あらゆる「社会」に広がる「学級崩壊」状態は、すべてデジタル/Webから、ほんの20年あまりの間に起こった。 … [Read more...]

出版界から予想が消えた理由 (♥)

2015-6年を境に、米国の出版界は新旧の2つに分裂した、と本誌は考えている。旧世界はデジタルを忘れることで時間を止めようとした。紙と書店の健在がニュースとなり、デジタルで憂鬱な未来予想は出版系メディアから消えていった。その結果、共通の話題としての年末恒例の行事が消えたのだ。[全文=♥会員] … [Read more...]

E-Book価格戦争小史(3):ビジネスモデル

E-Bookの商業化(物理的な「版+紙」に依らない出版)は、DTPの登場からおよそ20年をかけて、実現されてきたものである。「電子出版」「電子書籍」は様々な形で言われながら、ビジネスとして成立するためには、つねに何かが欠けていた。鶏と卵(循環参照)の関係にある「本・出版・読者」がデジタル環境で「自立・分散・協調」することが必要だったのだ。 … [Read more...]

E-Book価格戦争小史(2):「版」の膨張とその結末

本の価格は出版社にとって死活的な意味を持っていたが、メーカー(版元)と小売(書店)の問題としてだけ見ると歴史を見失う。本は社会的商品であり、市場では経済的価値だけが取引されるわけではない。社会には、つねに「表現者と生活者」つまり「著者と読者」がいた。デジタルとWebは、彼らを巻き込み、版の経済価値を減少させ、最終的に本の伝統的秩序を脱構築した。 … [Read more...]

印刷会社の「アマゾン戦略」(♥)

印刷ビジネスが21世紀にも安泰であることは、疑われていなかった。文字とグラフィックに関わるすべての技術はコントロールしていたはずだった。予想外だったのは、その技術が常識を超えた速度で紙を超え、ケーブルを超えて遍在するメディアとなったことだろう。[全文=♥読者] … [Read more...]

E-Book価格戦争小史(1):10年戦争

出版社が書店と協力して知恵を絞り、読者を開拓するという光景は久しく見ないものだった。これほど待望されたものはない。これが「休戦」ではなく「和解」であることを期待しつつ、これまでの「10戦戦争」を振返ってみたい。それは出版ビジネスが版をめぐって展開する者から別のものに変ったことを示していた。 … [Read more...]

橋口・和本論を読む:(1)本・出版・読者という「関係」

「鶏と卵とどちらが先か」ではないが、「本屋と本とはどちらが先か」という話はどうだろう。本とは何か、の答に直結する疑問に、筆者は橋口侯之介さんの『江戸の古本屋: 近世書肆のしごと』がどう答えてくれるかに関心があった。近世日本書籍・出版史とも言うべき本書は、本からではなく、歴史的に存在した「本屋」の仕事から丹念に考察し、「本屋は基本的に古本屋」である、と結論している(風月庄左衛門の『日暦』)。 … [Read more...]

「過去」が失われつつある現実 (2)♥

米国社会では、2000年代後半以降、目立った社会の変化が始まった。それは個々の産業や活動でではなく、産業・社会活動を動かす知識とコミュニケーションに関わるものだったために、変化は連続し、加速し、限度を知らないものとなった。紙の本の精妙なエコシステムは狂い始めて有効性を失った。[全文=♥会員] … [Read more...]

2016-18年米国「新旧メディア内戦」の結果 (♥)

米国人のメディア行動の変化を観測しているメディア・シンクタンク、ピュー・センター(PRC)は12月10日、人々のニュース情報源の変化を示す年次レポートを発表した。ソーシャルメディアが20%で新聞印刷版の16%を初めてリードし、最下位となったテレビは49%で下げ止まり、Webニュースは33%で足場を固めた。[全文=♥会員] … [Read more...]

メディア「読書欄」の変容と復活 (2) (♥)

ニュース系出版社が、本との関係を変えるきっかけとなったのは、マスメディアの地位が低下し、Webの影響力が上昇したことだ。しかしWebにおいても、持続的に影響力を増しているノードが「本」である。出版社は読者と彼らの活動をつなぐのは、自分でも信じられない「ニュース」ではなく共通のノードであることを知った。[全文=♥会員] … [Read more...]

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