コリンズの新作は「失われる前の世界」

「物語り」には「始まりと終わり」があるが、インパクトが大きい物語には「前篇」や「続篇」を付けて時間的に拡張することがある。『ハンガー・ゲームズ三部作』で全世界1億冊以上という記録を樹立したスーザン・コリンズとスカラスティック社は、来年5月19日に「前篇」を出版すると発表した。他方、傑作映画『シャイニング』の、原作者による続編も11月8日に米国で公開される。 … [Read more...]

出版は「大きな物語」をどうするか (♥)

ビジネスとしての出版は、様々なタイプの「大きな物語」を背景として形成されてきた。皮肉なことに、大きな物語を仰ぐことで他の物語を抑える傾向があるようだ。20世紀の末にWebとともに登場した「大きな物語」は、活字出版という型を超え、最初から「ソーシャル」を「グローバル」を目ざした。それは遅々として歩んできた近代出版の「追体験」ではない。[全文=♥会員] … [Read more...]

コミックは音/声をどう消化するか(3): ディズニーの回答(2) ♥

プロダクトライン開発は、「組織的かつ体系的なソフトウェア再利用」によって効率を最大化する資産の再利用方法だが、かなり複雑で、プロジェクト・マネージャの能力と権限に依存する部分が大きい(だから分かりやすい成功例は少ないのかもしれない)。しかし、コンテンツ一般はともかく、「キャラクター・ビジネス」のほうはプロダクトライン開発/管理手法がかなり使えそうだ。実際にディズニーはこれを使って21世紀型のコンテンツ・ビジネスモデルを完成させているのだ。マーベルは、それを応用・発展・精緻化させているのだろう。[全文=♥会員] … [Read more...]

コミックは音/声をどう消化するか(2): ディズニーの回答(1) ♥

コミックにとって、オーディオは避けられないものだと思う。技術的には簡単で、アニメーションやゲーム動画がスマートフォンに氾濫する時代に、進めなければ衰退してしまう。それでは、最大の資産管理者であるディズニーはどうしているか。それは一つの回答であることは確かだ。 [全文=♥会員] … [Read more...]

コミックは音/声をどう消化するか(1): 音声コミックの登場

米国のコミック大手のMarvel Entertainment が、Dreamscape と提携して、9月から本格的なオーディオブック出版に乗り出すことを発表した。発売予定の数十タイトルは、アマゾン、Audible、iBooks、Google、Overdriveを含むほとんどのオーディオプラットフォーム・サイト。最初はスパイダー・マンやXメンなどのクラシックを並べるようだ。 … [Read more...]

オーディオが文字を超える時:(2)「紙幣」のように

欧米には、テレビよりラジオの熱心なファンがいることは(日本では)あまり注目されてこなかった。教会の説教のように、音声言語の表現力に接する機会を重視する伝統があるからだと思っていたが、それも一面的な「解釈」に過ぎなかった。音声言語は、もともと文字言語より「自力」が強いのだ。 … [Read more...]

オーディオが文字を超える時:(1)百見も一聞にしかず

オーディオブックの市場性と利点については、まだ十分細部を検討されているとは思われない。米国では「存外」に売れて、活字本の半分は売れるかもしれないという程度にはなっているのだが、もしかすると、それ以上となる可能性も考えなければならない。それはどのような場合だろう。 … [Read more...]

Webには「便利屋」にチャンスがある(♥)

デジタル出版サービスの StreetLib は5月29日、ニューヨークのBook Expo Americaの会場で、イタリアのオーディオブック製作企業イル・ナラトーレ (Il Narratore audiolibri)と提携し、製作・配信サービスを開始することを発表した。世界初の、グローバルなマルチフォーマット・デジタル出版配信サービスを著者/出版者に提供するとしている。[全文=♥会員] … [Read more...]

オーディオブックのパートナー(2) :スマートスピーカ (♥)

アマゾンのスマートフォン事業 (FirePhone)の失敗から生まれた「スマートスピーカ」だが、失敗がより大きな成功につながることもある。あっさり失敗を認め、ステージを変える発想の転換が出来たからだが、オーディオブックにとっては窮屈なスマートフォンから離れて、音声中心の広大なステージが用意されたことになる。ほぼ純粋な21世紀テクノロジーである。[全文=♥会員] … [Read more...]

オーディオブックのパートナー:(1)ポッドキャスト(♥)

20世紀前半のラジオの普及に、本の朗読はかなりの貢献を果たしたと同時に、出版のマス・マーケットの拡大に果たしたラジオの貢献も大きかった。つまり活字と音声メディアとの相性は、もともとベストカップルだったのだ。米国では、TVのラジオは衰退せず、出版との関係はそのまま維持された。そしてWebは、ラジオと本の関係を、まったく新しい形に変えた。[全文=♥会員] … [Read more...]

「私紀」か「ストーリー」か:日本国紀の十字架

出版界で最もエネルギッシュな幻冬舎の社長が、特定作家の実売部数をTwitterで公表して批判を浴び、謝罪して「閉鎖」した。筆者は「部数暴露」問題が当事者を超えた「社会」的ルール違反の問題であるかどうかの判断はもたない。注目したのは、騒動の渦中で「時代錯誤な出版社という存在はもういらない。作家が直販すればいい」という声まで飛び出したことだ。極論が正論に聞こえる時代だ。 … [Read more...]

教育は出版かサービスか?: (2) (♥)

教育は、人を相手にしたサービスで、公共的、事業的な様々な性格を持つ。出版は、これまで版の製造と印刷本の複製・販売という「絶対的な制約」の陰で、サービス的発展を拒んできた。しかし、デジタルとWebの時代には、出版の制約を盾にした姿勢が通用しない。高等教育市場の人材を相手にしたビジネスは、多様なコンテンツやサービスを含むだけでなく、他のビジネスモデルと関わりを持つからだ。[全文=♥会員] … [Read more...]

教育は出版かサービスか? (1) (♥)

情報のデジタル化が始まって、最初に紙から離れたのは「データ」だった。データは最も単純で、5W1Hによって価値が決まる。デジタルの発展は複雑な情報を扱えるようになり、Webはコンテクストを価値に変えた。19世紀以来の情報化をリードしてきた教育出版3社(マグロウヒル、センゲージ、ピアソン)は、21世紀最大の挑戦に直面している。[全文=♥会員] … [Read more...]

オープンソースの世界を聴く(2) Internet Archive

日本でも有名なNPOインターネットアーカイブは、本と詩のコレクションを提供しているが、IAの性格はCCコンテンツのシンジケート機関のようなものでもあり、前回紹介した LibriVoxをはじめとし、Project Gutenberg、Naropa Poetcs Audiobooks、Maria Lectrixなどのコレクションがある。最近のタイトル数は17,825となっている。 … [Read more...]

21世紀の物語り:(3) 非完結性という力 (♥)

[EB2 Magazineマンスリー5月号] さて、共有の焦点は「物語り」だ。Webの「物語り」(storytelling)と印刷本の「物語」(story)の違いを明確にしておくべきだろう。「物語」は基本的に「完結」した「作品」で、多くは商品性で評価される、つまりは最初から「出版」の対象となるものだ。語りは違う。相手が違えば筋も変えるユルさがある。[全文=♥会員] … [Read more...]

Scroll Up