トリツギは終わった?

米国出版界の悪夢が「B&N」なら、日本のそれは「取次」だろう。前者は消費者との関係で、こちらは配送と採算性という、存在の危機にあるわけだが、在来サプライチェーンでのボトルネックを占めていた点が共通している。つまり、印刷本販売における書店・取次の空洞化である。インターネットのないB2Cの空洞化と言ってよい。 … [Read more...]

B&Nリッジオ会長は「どこまでやる」?

Barnes & Nobleのレン・リッジオ会長(77)が、CEO解任の後初めて大手出版社の幹部を招いて説明会を開催した (WSJ, 08/10)。といっても内容は、懸念を深める出版社にとって疲労感を増しただけのものだったようだ。業績は下落を続け、説明なし、計画は示されずで、6年間で6人目となるCEOを待つ状態では、最悪の事態も覚悟しなければならないだろう。 … [Read more...]

「マンガ図書館」が活字本の活用を実験(2):ビジネス(♥)

絶版問題は、伝統的な出版ビジネスモデルの限界(つまりチャネルとしての在来書店とフォーマットとしての印刷本)を露呈していた。問題の中に利益機会(ビジネス)を見つけるという基本に忠実だったのはアマゾンで、Kindleが成功した最大の理由は、絶版本という、著者にとっての資源(関心事)に目を付けたことにあると筆者は考えている。[全文=♥会員] … [Read more...]

「マンガ図書館」が活字本の活用を実験 (1):絶版本

赤松健氏のJコミックテラス(メディアドゥ)が、実業之日本社の参加を得て「マンガ図書館Z」を絶版本に応用する実証実験を開始したと発表した。死蔵されている絶版本の電子化は、ビジネスモデルとの結びつきが得られず、ほとんど進んでいないが、海賊版マンガ問題で動き出すきっかけが与えられるかもしれない。瓢箪から駒。 … [Read more...]

投資グループはB&Nをどうするか (♥)

なおも迷走を続ける世界最大の書店 Barnes & Noble に投資グループからの買いが入り、久々に新展開の風が吹いてきた。シェアは5.7%(約2,400万ドル)、具体的な提案や要求は明らかではないが、そう悠長な話とは思われない。この株主には以前にも高値で売却した履歴があるからだ。ハゲタカではないとしても、長期保有の健全な株主とも言い難いだろう。明確な意図とスケジュールを持っている。[全文=♥会員] … [Read more...]

コミックは国境を超えるか

アマゾンは7月19日、comiXology Originalsのオリジナル・コミック作品を日本語版でも同時リリースしたことを発表した。サンディエゴで開催中の Comic-Con で公開されたもので、人気クリエイターが手掛ける怪獣コミック 『ゴリアテ・ガールズ』 が目玉商品となる。日米交流が実現することで、新しい刺激と創造が生まれることが期待される。 … [Read more...]

KDPに新しい印刷本プログラム (♥)

米国アマゾンは7月10日、KDPを一般書店流通に拡大した新プログラム Expanded Distributionを発表した。これを使うことで、ペーパーバック書籍をオンライン、書店その他に配布できるが、著者の取分は小売価格の40%から印刷費用等を除いたものとなる。[全文=♥会員] … [Read more...]

「B2B時代」は終わった: B&Nに近づく終焉(♥)

Barnes & Noble (B&N)は7月3日、デモス・パーネロスCEOを「解雇」したと発表した。理由は明示されておらず、財務報告やそれに関連する背任など不祥事が理由ではないとし、ただ会社の「方針」に違反し、法律顧問の勧告に従ったことを理由としているが、退職金などはない。新CEOが見つかるまでの間はCFOなど他の役員を含む委員会が管理する。[全文=♥会員] … [Read more...]

「SF衰退」は錯覚:書店半減、デジ倍増 (♥)

米国SFファンタジー作家協会 (SFWA)が主催する2018年度のネビュラ・カンファレンスが開催され、AuthorEarnings (AR)を主宰するデータ・ガイが、SF(+F)小説市場の現況について注目すべき発表を行った。この市場は、公式統計的には2009年以降、他分野にも増して縮小しており、出版界では「SF衰退説」が定着しかけていた。[全文=♥会員] … [Read more...]

米国のオーディオブック市場が30億ドルに近づく

米国のオーディオブック市場が28億ドルに達したことを業界団体のAAPが発表した。2017年の前年度比伸び率は22.7%、数量ベースでも21.5%で、6年連続の二桁成長は止まる気配がない。今回のレポートで初めて「本の全フォーマットの中でのA-Bookの位置づけ」に注目し、ハードカバーの印刷本からE-Bookまでの本の消費と強い関係があることを明らかにした。 … [Read more...]

スマート・スピーカ利用の読書ガイド

サイモン&シュスター社 (S&S)は、音声駆動スマート・スピーカー(VASS)を使った著者別読書ガイドを開始した。作家スティーブン・キングの傑作スリラー56篇のさわりが聴けるもので、アマゾンAlexaとGoogle Voiceが対象となる。S&Sのナレーター、ジェレミー・ボブが用意された質問を読み、ユーザーの答をもとに、読書リストを提示する。 … [Read more...]

CrimeFest 2018 と読書の「公共空間」

犯罪/推理小説の「母国」とも言える英国西部の港町ブリストルで、5月17日からの4日間、その名もCrimeFest 2018 国際犯罪小説会議 (International Crime Fiction Convention) が開催され、作家からファンまで集めて盛況裡に行われた。読書空間を支えるオーディエンスという存在を考えるよい機会だ。 … [Read more...]

ドイツ攻略でKoboが躍進

楽天は、2017年のKoboの全世界売上げが前年比で60%増加したことを明らかにした。これは昨年、ドイツのTolinoを買収したことによる。それを除いた売上増がどの程度かは明らかでないが、堅実な増加を示している。成長分野のオーディオブックを加え、定額制の Kobo Plusを開始したことで、「ナンバー3」の座は固めたと思われる。 … [Read more...]

Googleが本の探索に自然言語技術 (♥)

Google Researchは4月13日、自然言語研究の成果の公開デモとして、本に話しかけられる 'Talk to Books' 機能とテトリス型語彙連想ゲーム 'Semantris' の2つを公開した。前者は「本を探す新しいやり方」として提案されたもの。伝統的なタグではなく「文章による探索」が実用化すれば、読書を必要とする人々に大きな影響を与える可能性がある。[全文=♥会員] … [Read more...]

アマゾン・プライム会員が1億人突破

アマゾンのジェフ・ベゾスCEOは、株主への手紙の中で全世界のプライム会員が1億人に達したことを明らかにした。これは会員数に関する最初の公式発表となる。2017年の出荷は50億品目、例によって米国でも米国外でも新規会員は前年を上回ったとされる。会員の平均消費金額は非会員の2倍弱と推定されおり、デジタルメディアを有力な手段とする戦略はさらに積極化するだろう。 … [Read more...]