出版の転換に成功した中国(1): デジタル

世界規模での出版の基盤のデジタル転換は、かなりの確率で今年になるだろう、というのが筆者の仮説的な予想なのだが、それには、米国と中国という世界の2大市場の帰趨が関わり、信頼性のある情報の入手に依存する。米国の場合、それはほぼ見えたのだか、中国の場合はどうか。北京の民間調査会社OpenBookが発表した2019年7月のレポートは、まさにそれを告げたものと言えそうだ。 … [Read more...]

中国に見る新しい本の市場:「読書三到」(♥)

中国の出版市場は、デジタルによって驚異的な高成長を始めた。読者も「書店」もSNSの向こうから出現し、広告と結びつくことで莫大な収入をもたらした。印刷本(とくに書店)は米国と同じく、ほとんど成長を止めているが、WebとSNSマーケティングという社会インフラを効率よく利用する「新しい市場」は限界を見せていない。(全文=♥会員) … [Read more...]

マンスリーレビュー:「来るべきもの」の兆候 (1)

出版は技術とビジネスと社会の活動であって、デジタル/Web時代の出版(明日)は、実際のものを見てからでなければ分からない、と観念してE-Book2.0 Magazineを始めて10年経つが、今月は結論を言うべき時が来たと感じている。それはやはり最大市場の米国で始まり、信頼できるアナリストから伝えられ始めた。[全文=♥会員, 特別公開8/8まで] … [Read more...]

クァッドがLSCとの合併を断念、次はdtx!? (♥)

米国の大手印刷2社 (クァッド・グラフィックスとLSCコミュニケーションズ)の合併案件は、司法省の審査で承認を得られなかったために当面不可能となり、関係者は7月23日に断念したことを正式発表した。翌週に発表されたクァッド社の2Q決算は、印刷業界の現状を反映して冴えないものだった。「受注型製造業」からの脱却を目指す両社にとっては、ゴールが遠ざかったと言えよう。 … [Read more...]

Audibleに「キャプション」機能が登場

Good eReader (07/15)は、Audibleが近々オーディオブックで「字幕」が読める標準機能 (Audible Captions)を提供すると伝えた。朗読を聴きながら、スクリーンで本文・辞典・訳文などを読めるものだが、AndroidやiOSのアプリから使用できるので、他社の対応によっては70%以上のシェアを持つAudibleがさらに優位を強める可能性は大きい。 … [Read more...]

高成長が続く米国のスマートスピーカ

米国の音声読書市場でスマートスピーカの位置が徐々に上がっている。NPRとEdison Researchが行っている Smart Audio Reportが19年春のレポートは、18歳以上の米国人の保有率は前年から35%増えて、保有数にして21%(5300万人)に達した。スマートフォンで始まったオーディオブックは、音声デバイスの多様化とともに新しい段階に入っている。 … [Read more...]

E-InkがPlastic Logicに投資する理由

Plastic Logicの電気泳動方式電子ペーパー技術については本誌創刊以来、何度か登場しているが、いまだに商用化されていない。しかし、E-Inkはこのほどウェアラブル用有機TFT電子ペーパー技術とサプライチェーン構築に関する戦略的提携と投資を発表した。次世代とは2020年代後半のようだが、数百億ドルの市場であれば、そのくらいの時間単位となる。 … [Read more...]

Webには「便利屋」にチャンスがある(♥)

デジタル出版サービスの StreetLib は5月29日、ニューヨークのBook Expo Americaの会場で、イタリアのオーディオブック製作企業イル・ナラトーレ (Il Narratore audiolibri)と提携し、製作・配信サービスを開始することを発表した。世界初の、グローバルなマルチフォーマット・デジタル出版配信サービスを著者/出版者に提供するとしている。[全文=♥会員] … [Read more...]

オーディオブックのパートナー:(1)ポッドキャスト(♥)

20世紀前半のラジオの普及に、本の朗読はかなりの貢献を果たしたと同時に、出版のマス・マーケットの拡大に果たしたラジオの貢献も大きかった。つまり活字と音声メディアとの相性は、もともとベストカップルだったのだ。米国では、TVのラジオは衰退せず、出版との関係はそのまま維持された。そしてWebは、ラジオと本の関係を、まったく新しい形に変えた。[全文=♥会員] … [Read more...]

教育は出版かサービスか?: (2) (♥)

教育は、人を相手にしたサービスで、公共的、事業的な様々な性格を持つ。出版は、これまで版の製造と印刷本の複製・販売という「絶対的な制約」の陰で、サービス的発展を拒んできた。しかし、デジタルとWebの時代には、出版の制約を盾にした姿勢が通用しない。高等教育市場の人材を相手にしたビジネスは、多様なコンテンツやサービスを含むだけでなく、他のビジネスモデルと関わりを持つからだ。[全文=♥会員] … [Read more...]

教育は出版かサービスか? (1) (♥)

情報のデジタル化が始まって、最初に紙から離れたのは「データ」だった。データは最も単純で、5W1Hによって価値が決まる。デジタルの発展は複雑な情報を扱えるようになり、Webはコンテクストを価値に変えた。19世紀以来の情報化をリードしてきた教育出版3社(マグロウヒル、センゲージ、ピアソン)は、21世紀最大の挑戦に直面している。[全文=♥会員] … [Read more...]

「気弱な巨人」の合併:マグロウヒルとセンゲージ

米国のマグロウヒル (McGraw-Hill Education :略称MGH-E)とセンゲージ (Cengage)社の2大教育出版社が、合併することで合意したと発表された。合併が実現すると、ピアソン社(85億ドル)に次ぐ、売上高50億ドル規模の大出版社が誕生する。合併後の名称は、(-)なしのマグロウヒル (McGraw Hill)。CEOはセンゲージのマイケル・ハンセン氏、MGH-EのCEOナーナ・バネルジー博士は退任するとみられている。 … [Read more...]

Wattpadが仏語コンテンツで仏社と提携

Wattpadとアシェット系のLagardere Studiosは4月29日、フランス語コンテンツの映像開発に関して提携したことを発表した。「ストーリー」を核としたWattpadのグローバル展開は、フィリピンからフランスに及んだ。Wattpadのようなプラットフォームは各国で続いており、ここは出版社と提携して足場を固くする戦略と思われる。 … [Read more...]

「医は出版なり」米国名門病院の新ブランド (♥)

全米有数の総合病院として知られるミネソタ州ロチェスター市のメイヨー・クリニック(Mayo Clinic)は、一般市民向けの出版部門を設置することを発表した (Publishers Weeekly, 05/06/2019)。同病院の医師が執筆や監修に携わった医学書は数多いが、独自の出版は初めて。理由は「医療業界が求める高度な品質基準に商業出版社が対応するのは困難」なためという。[全文=♥会員] … [Read more...]

「Webメディア」ノート(2): 雑誌ビジネス

印刷(版)をベースにした(複製)ビジネスモデルは、あまりに万能なものだったので、出版だけでなく、印刷物を必要とする近代の多くのビジネス(新聞、書籍、広告、教育、音楽、各種情報サービス)に普及していた。その結果、関係者の間においても、そのビジネスがどのように「コンテンツ」に関係しているのかについて、明確にわからない状態が続いたように思われる。 … [Read more...]

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