出版市場とデータの歴史 (1):Webの霧

出版における「版元・取次・書店」の安定した関係は、歴史的に最も強固なものだった。これは出版業が発達した国に共通する世界的なもので、産業革命以前には成立していて、木版印刷の江戸期日本においてそうだったように、活字印刷以前にさかのぼる。この「鉄の三角形」が出版活動の全体を意味しなくなる時である。 … [Read more...]

出版市場とデータの歴史 (2):闇から光明へ(♥)

何によらず、正体が分からないものはまず疑う。これは健全なことだ。まして「出版」という社会の共有環境に関してはそうだ。しかし、旧いものが信じるに足らず、すべて自分で見極めなければならない時もある。Webで物理的世界の常識が通用しないいまのメディアはそうだ。Web25年で起きたことを振り返ってみよう。[全文=♥会員] … [Read more...]

「退屈な話」は終り、出版は新しいラウンドへ

Bookstatが新しい市場データ・プラットフォームとしての土台を固めつつある中で、米国出版社協会AAPの統計データが異変を示している。読書シーズンの秋に「小説が売れない」のだ。いくら「小説より奇」なノン・フィクション(トランプ本!)が売れすぎたにせよ、これは世紀の椿事で理由がなくてはすまない。 … [Read more...]

米国出版社の「鏡の国の戦争」は続く

米国出版社協会 (AAP)は10月29日、今年の3四半期の出版統計を発表した。売上は前年同期比で4.4%増の2億2,830万ドル。成長はもっぱら成年向け (+4.4%)だが、青少年向け (+3.5%)、宗教 (+7.6%)。教育・学術出版、実務書、教材などは5~10%減少した。フォーマット別では、E-Book (-3.9%)の減少とA-Book (+37.4%)の急伸が目立っている。 … [Read more...]

データ・ガイ=ポール・アバッシ氏の功績 (♥)

BookStatのCEOとしてDBW 2018でイベント・デビューした「データ・ガイ」の実名と経歴が初めて明らかになった (Digital Reader, 10/25/2018) 。ポール・アバッシ氏は、ゲーム市場のデータ・サイエンティストとして10年ほどの経験を通じて、出版に匹敵する規模を有する業界のアナリティクス・インフラを構築した実績を持つ。彼が出版に参画したことで21世紀の出版市場が解明された。 … [Read more...]

データ・ガイ=BookStatの始動 (2):デジタルの真実 (♥)

市場の転換期にデータが現実を反映しなくなることはめずらしくない。重要なことは、過去に遡って誤りを正し、一貫性を再構築することだ。ビデオゲーム業界は昨年、過去6年に遡ったデータの訂正を行った。出版も、事実とそうなった理由が共有されたならば、同じ措置が取られるだろう。無益なデータを受容れる余地はないからだ。 [全文=♥会員] … [Read more...]

ドイツE-Book市場は二桁成長を回復

大陸欧州のE-Book市場は米国(の出版社市場)と同じく低迷していると考えられていたが、今年前半のドイツ市場は、数量で16.4%、金額で11.3%とともに二桁成長を達成していたことがドイツ書籍流通産業連盟とGFKの調査で明らかになった。平均価格で4%という価格の低下が需要を牽引し、読書人口も拡大するという健全な姿を見せている。 … [Read more...]

「SF衰退」は錯覚:書店半減、デジ倍増 (♥)

米国SFファンタジー作家協会 (SFWA)が主催する2018年度のネビュラ・カンファレンスが開催され、AuthorEarnings (AR)を主宰するデータ・ガイが、SF(+F)小説市場の現況について注目すべき発表を行った。この市場は、公式統計的には2009年以降、他分野にも増して縮小しており、出版界では「SF衰退説」が定着しかけていた。[全文=♥会員] … [Read more...]

衰退のまま放置される「在来出版」

在来出版ビジネスの衰退が続いている。米国出版協会(AAP)が5月9日に発表した約1,200社の数字  (StatShot) によると、2017年の成長は前年比5億ドル(0.4%)増の147億ドル。マイナス10%に近づいた日本ほどではないにしても、成長が求められている産業としては実質マイナスだろう。例外はまたもA-Book (3億4,300万ドル)で成長率は29.5%。 … [Read more...]

漂流する「データ」は何を語る?

NPD社は、2017年の PubTrack Digital (PTD)のデータを発表し、米国の出版社によるE-Bookの売上が前年の14%に続いて10%ダウンしたことを伝えた。これは大手5社を含む450社のみをカバーしたもので、AAP加盟の1.300社と比べても少ない。NPDのサービスはNielsenから継承したものだが、市場の捕捉率は半分を切っていると思われる。 … [Read more...]

ドイツ攻略でKoboが躍進

楽天は、2017年のKoboの全世界売上げが前年比で60%増加したことを明らかにした。これは昨年、ドイツのTolinoを買収したことによる。それを除いた売上増がどの程度かは明らかでないが、堅実な増加を示している。成長分野のオーディオブックを加え、定額制の Kobo Plusを開始したことで、「ナンバー3」の座は固めたと思われる。 … [Read more...]

リンク付Twitterの3分の2は「ボット」(♥)

メディア行動を研究しているニューヨークのピュー・リサーチ・センター(PRC)は、Twitterで送信されシェアされているリンクのうち、どのくらいがボットによるものかを調査した結果、約3分の2がボットで、人間に手のなるのは3分の1にとどまるということが明らかになった。しかし、まだそれ以上のことには踏み込めていない。[全文=♥会員] … [Read more...]

E-Bookはどこから普及するか

米国のメディア研究機関ピュー・リサーチ・センター(PRC)は3月8日、フォーマット別読書行動調査の結果を2年ぶりに発表した。1年以内に本を読んだことがある人(読書率)は74%で、16年調査(73%)とほぼ同水準。P-Bookは67%(+2)、E-Bookが26%(-2)、A-Bookが18%(+4)となっている。活字読書率が停滞しているなかで、A-Bookが2割に近づいたことが注目される。 … [Read more...]

新聞電子版の月額購読料平均は10ドル

米国新聞協会(API)は2月14日、電子版購読料金の現状に関する年次レポートを発表した。平均は週2.31ドル、月10ドル、年額120ドルで、前年(2016)の3.11ドルから若干安くなっている。印刷版購読収入、広告収入が低下するなかで、業界は「最適価格モデル」に基づく価格改訂を行っているはずだが、実際にはモデル(むしろ現実)を拒否しているようだ。 … [Read more...]

米国でも書店販売は減少

米国政府統計局は2月14日、2017年の書店売上が前年比3.6%落ち込んで107億3,000万ドルとなったとを発表した(速報値)。前半にやや上昇したものの、後半に減少に転じ、年末のセールは前年末のような活況を見せることはなかった。12月は8.5%(1.1億ドル)の減少(11.8億ドル)。これは書籍以外の売上を含んだ数字だが、書店経営の悪化を示すものだ。 … [Read more...]

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