2020年は、出版をめぐる「システムの変化」の年となるはずだったが、(パンデミックによる)世界的なシステムの変化が先行して、われわれにとっての本題である「グーテンベルク以来」がかすんでしまったかに思えた。しかし、結局のと […]
有料記事
「米中」で進む言語研究 (♥):音声テキスト変換
米国の大手出版社は、オーディオブックの制作に力を入れているが、コストは高く、特にプロの朗読者の確保は簡単ではないので、音源の制作に書かれるコンテンツは少ない。Googleはこの問題の解決に、AIの応用(TTS=自動生成) […]
アマゾンに接近する公共図書館 (♥)
Amazon Publishingは、全米の公共図書館との間で、E-Bookの提供に関して交渉を進めている。出版社と図書館とアマゾンとの「関係」は、Kindleの提供開始以来のことだが、出版社としてのアマゾンが公共図書館 […]
ベルテルスマンは出版のデジタル化を急ぐか緩めるか?♥
ペンギン・ランダム・ハウス(親会社=独ベルテルスマン: Bertelsmann)が、米国サイモン&シュスター社を約22億ドルで買収したことは「順当」と受止められている。だが、米国の業界には、あまりに強力な米独出版グループ […]
サイモン&シュスター社22億ドルで売却:(3) デジタルの資産化 ♥
出版と金融(価値評価)の関係は、あまり幸せなものではない。それどころか良い印象を持つ理由は思いつかないだろう。印刷は現実的「価格」を扱い、出版は可能的「価値」を扱う。「出版」は希望であるが、金融にはしばしば絶望や不幸しか […]
サイモン&シュスター社22億ドルで売却:(2) デジタル版権時代 ♥
金属活字と紙の本が素晴らしい「発明」であったことは、いまさら言うまでもない。本は紙幣のように使われ、工芸品のように読まれ、そして教育を普及させた。それが出版産業に与えた貢献は偉大だった。問題は、その保存と資産化・継承の手 […]
サイモン&シュスター売却はPRHかHCか? (♥)
ニューヨーク・タイムズ(NYT)紙は今週、Penguin Random Hous (PRH)とHarperCollins (HC)がそれぞれ業界三位の Simon & Schuster (S&S)を買収す […]