デジタル化と「メディア格差」(♥)

インターネットが普及した21世紀以降の読書習慣の変化については、もっぱら「紙 vs. E-Book」という二項対比の数字が使われてきた。「紙の健闘」や「デジタル疲れ」といった表現が新聞などで伝えられていたが、実態は在来出版(出版社、書店)の衰退と市場の移行である。しかし、この変化で活字情報の「弱者」は出版市場から離れつつある。[全文=♥会員] … [Read more...]

Kindle以後ノート (13):オーディエンスづくり

版から生まれる複製物の金銭価値を基準とした旧出版は、21世紀に入って確実に衰退してきた。E-Bookは版に依存しない出版の経済モデルだが、日本などを見ている限り、経済モデルの移行は(漫画を除いて)スムーズではないし、出版活動全体を衰退から救うにはほど遠い。最も避けるべき(しかし高い)可能性は、赤字出版の消滅である。 … [Read more...]

KDPに新しい印刷本プログラム (♥)

米国アマゾンは7月10日、KDPを一般書店流通に拡大した新プログラム Expanded Distributionを発表した。これを使うことで、ペーパーバック書籍をオンライン、書店その他に配布できるが、著者の取分は小売価格の40%から印刷費用等を除いたものとなる。[全文=♥会員] … [Read more...]

アマゾンが目ざすマンガ市場の復興 (2):出版を超える (♥)

アマゾンのマーケティングは、コンテンツのオーディエンスが得る「体験価値」をもとに市場をデザインすることを特色としている。その起点となるのはクリエイターで、作品と読者とのグローバルな接触だ。スケールが大きい分、リスクは少なく果実は大きいだろう。出版の枠を離れることでチャンスは大きくなる。[全文=♥会員] … [Read more...]

マンガ市場の復興 (1):インディーズマンガ

アマゾン・ジャパンは7月5日、KDPを拡大し、Kindleストアで漫画家が自作を無料で出版するためのプログラム「Kindleインディーズマンガ」を開始した。総額2000万円の「インディーズ無料マンガ基金」を創設。7月5日から12月31日までの約6カ月間に、基金から総額2000万円が分配される予定。最初の約1カ月で上位20名に選ばれた漫画家に各10万円が支払われるという。 … [Read more...]

Atavist買収で進化するWordPress(♥)

WordPressの運営会社 Automattic は7月1日、デジタル出版社の Atavistを買収したことを発表した。独自のコンテンツ管理システム(CMS)、顧客ベース、定期刊行誌 Atavist Magazine を含むとされ、現従業員はAutomatticに移行する。出版ソフトウェアのユーザーは、20万人ほどを擁するとされるが、ほとんどが無償版という。[全文=♥会員] … [Read more...]

「オーディオブックは健康に良い」(♥)

ロンドン大学のユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン (UCL)は、Audibleの協力を得て「聴覚読書」vs.「視覚(映像)読書」の実験心理学的な比較研究を行い、オーディオブックが映画・TVに優るという結果を得たと発表した。オーディオは映像慣れした若者から支持(脈拍・心拍数)を得ていることが知られているので、調査は出版界にとって心強いものだ。[全文=♥会員] … [Read more...]

Kindle以後ノート(11):Webと出版

アマゾンの「パーソナライゼーション」は(億単位の)ユーザーを基点に置いている。比喩でもなんでもなく、UI/UXのモデル化、アルゴリズム化によって、ニーズを比定するためだ。それによってユーザーのモードに最適化した「メディア」を仮想化して得ることが出来る。アップルのようなメディア(ガジェット)のメッセージ性ではなく、Googleのようなメッセージの自在性とも違う発想だ。 … [Read more...]

米国のオーディオブック市場が30億ドルに近づく

米国のオーディオブック市場が28億ドルに達したことを業界団体のAAPが発表した。2017年の前年度比伸び率は22.7%、数量ベースでも21.5%で、6年連続の二桁成長は止まる気配がない。今回のレポートで初めて「本の全フォーマットの中でのA-Bookの位置づけ」に注目し、ハードカバーの印刷本からE-Bookまでの本の消費と強い関係があることを明らかにした。 … [Read more...]

Kindle以後ノート(9):版からバージョンへ

久しぶりで「本」を書いていて改めて発見したことは、第一に、まとまった長さの本を書くには読者を思い浮かべる必要があるが、それを知る手段はほとんどないこと、編集者がそのイメージを共有してアドバイスしてくれると有り難いのだが、たとえ出版社の有能な編集者でもふつうの「読者」にはなり得ない、ということだ。彼(女)には締切があり、著者にはつねに迷いがあるが、読者はこちらを知らない。 … [Read more...]

スマート・スピーカ利用の読書ガイド

サイモン&シュスター社 (S&S)は、音声駆動スマート・スピーカー(VASS)を使った著者別読書ガイドを開始した。作家スティーブン・キングの傑作スリラー56篇のさわりが聴けるもので、アマゾンAlexaとGoogle Voiceが対象となる。S&Sのナレーター、ジェレミー・ボブが用意された質問を読み、ユーザーの答をもとに、読書リストを提示する。 … [Read more...]

チャットボットの課題:(2) 言語能力 (♥)

いくら未熟でも、AIは使わなければ実用に達することもない。疑似人格的AIの対話式インタフェースというのは、非人格的なレコメンデーション・エンジンの場合とは違った課題がありそうだ。例えば「不満」を得やすく、一度でも不信、不興を買うと無視されるといったことが考えられる。これは技術(精度)の問題よりも、UXに直結するインタフェース (UI)の問題だ。[全文=♥会員] … [Read more...]

チャットボットの課題:(1)「便利?」「うざい?」

AIを使った本のレコメンデーションは、10年以上の運用実績がある。対話式のチャットボットが米国の大出版社のサイトに登場したのは最近だが、運用についての情報がないのが気になっていた。Good eReader (06/10)のマイケル・コズロウスキ氏の記事は、その後の動向を追った貴重な情報となった。ボットは使えているのかいないのか? … [Read more...]

Kindle以後ノート(8):出版における第三者

資源の希少性/非対称性は、新聞、放送、出版という伝統的なメディアビジネスの大前提だった。それがインターネットという無限空間に放り出されたことで起きる現象を、われわれは目にしている。ネットでは、見つけることと見つけられることが大きな問題になり、そうしたことから超越していたブランドが一転して苦闘を強いられていることは周知の通り。そしてアマゾンは新しい前提から新しいルールをつくった。 … [Read more...]

iBooksが引退、Apple Booksに交替

アップルは6月4日、WWDCにおいて次期 E-Bookアプリに関して発表を行った。iOS 12のリリースと同時にブランドをApple Booksに改名、ライブラリ・ヴューを改訂するとともにオーディオブック・セクションを新設としている。2010年以来の「クラシック」な iBooksに対して「クール」な印象だが、読みかけの本/ページをすぐに表示できるなど操作性も改善された。 … [Read more...]