「2016年予測」レビュー:(1)既成出版社から見た世界

年末年始の米国は「10大予測」などが出る季節だが、最近はめっきり減った印象だ。それだけ市場が読みにくくなっており、出版におけるデジタル、あるいは出版そのものをそもそもどう考えるかで見方が分かれているためと思われる。筆者は広い意味で「デジタル派」ではあるが、可能な限りバランスの取れた見方を心がけようと思う。 … [Read more...]

倒産危機を迎えた「世界最大の書店」 (♥)

久しく米国書店業界に君臨してきたバーンズ&ノーブル(B&N)の衰退が顕著になってきた。最近の決算について、CNNは「アマゾンに潰された」とまで言った。これは普通ではない。本誌はもっぱらデジタル部門のNookを中心に見てきたのだが、どうやら本質的な問題はNookよりむしろ本体(書店チェーン)のほうにあったようだ。[全文=♥会員] … [Read more...]

直販の論理:(2)ビッグファイブの場合(♥)

直販が中小出版社や自主出版者だけの動きなら、多くの人は「想定内」と受け取るだろう。書店は中小出版社にきめ細かい対応をする余裕をなくしている。しかし、大手についてはどうだろう。じつは大手こそ、直販を本気で考えていると考えられる。情報=紙というフィクションはとうに信じてはいないし、「アマゾン以後」を準備しつつある。[全文=♥会員] … [Read more...]

二極化する出版:(2)エコシステムの再生 (♥)

コンテンツと読者の関係を変えるメディアの革命は、「ふつうの出版」を脅かす段階に入った。しかし、その本質はあまり理解されているとは言えない。それは「デジタル vs. アナログ」の二分で世界を見てしまうためだ。現実に進行しているのはB5とアマゾンが競い合って、出版の風景を変えていく姿であり、紙と印刷が頑張っているかどうかなどは些末なことだ。[全文=♥会員] … [Read more...]

二極化する出版:(1)中小出版社の没落

ニールセン社の分析によれば、出版市場はビッグファイブ(B5)とインディーズに二極化しつつある。前者はグローバルなネットワークによって、後者はE-Bookと会社を持たない身軽さによってデジタルな世界に適応している。巨大化と極小化の中間には、非常に多数の、ふつうの出版社がいる。出版文化を支えてきた、伝統と個性を持った出版社だが、いまその中堅が危ない。 … [Read more...]

新しい「価格戦争」がもたらす変化(2) ♥

デジタル時代、本は他のコンテンツと隔離された存在ではなく、紙とE-Bookの市場を隔離することも不可能だ。E-Bookの価格引上げは、戦線の拡大と泥沼化をもたらそうとしている。解決の方法あるが、もしかすると、リーダーの認知的不協和というものは、失敗を最大化することでしか修正できないのかもしれない。[全文=♥会員] … [Read more...]

新しい「価格戦争」がもたらす変化(1)

昨年の今ごろは、アマゾン対アシェットの「価格戦争」の話題で間断するところがなかった。暮れに大手5社の主張が反映された新契約が締結されて以来、大手5社のE-Book価格は「改訂」され、5割近くも跳ね上がった。出版社の勝利、と思った人は多かった。米国でもメディアは「値上げ」以後をフォローしなくなった。しかし戦争は終わっていなかった。 … [Read more...]

在来出版社「デジタルの落日」!?

在来出版社のE-Book販売の減少が加速している。Good eReaderによれば、米国出版社協会(AAP)が発表する月次統計で、1-7月のE-Book販売が前年比9.3%減少。4月には前年同月比で51.6%と半減している。これは一時的要因やブームの終焉でもなく、AAPが代表する在来出版社がE-Book市場で存在を薄めていることを意味している。 … [Read more...]

演出された「E-Bookのニッチ化」

米国出版社協会(AAP)は7月16日、2015年第1四半期の統計を発表したが、商業出版の売上は前年同期比2.2%減の14億9,800万ドル。フォーマット別内訳で、E-Bookが7.5%、ハードカバーが6.7%と減少を見せたのに対してペーパーバックが8.6%増と回復したことが注目されている。電子対紙で見ると30.9%から29.2%へと1.7ポイントのダウン。 … [Read more...]

カナダ出版界で「10万ドル」論争

ペンギン・ランダムハウス(PRHC)のカナダ支社CEOが、合併新会社の方針についてGlobe and Mail 紙インタビューで語った内容が、出版コミュニティで論争を呼んでいる。日本ではあまり問題にされることはないと思うのだが、出版という社会的ビジネスについての考え方の違いを示していて興味深いので取り上げてみたい。 … [Read more...]

E-Book新時代の「見えざる革命」(2) ♥

出版社の巨大化は、印刷本の流通に最適化したもので、デジタル時代にはインディーズ(グループ)でも十分勝負できるかもしれない。少なくともこれまでの展開は、出版社の市場支配力の相対的低下を示すものだった。すると、今後の市場の主導権争いは、アマゾンを除いた二者によって争われる可能性が高い。著者と出版社である。[全文=♥会員] … [Read more...]

E-Book新時代の「見えざる革命」(1)

米国では昨年から新刊ベストセラーの価格が引上げられ、それとともにE-Bookの拡大も止まったと考えられている。しかし、底流では市場調査で捉えられないインディーズのシェア拡大という革命的変化が進行している。これは1960年代以降の吸収と拡大の流れ(大企業優位体制)を逆転させるものである。 … [Read more...]

「ブランドビジネス」化する出版

世界最大の出版社ペンギン・ランダムハウス(PRH)が、読者とのエンゲージメントに乗り出した。250以上のブランドを擁する同社が、ブランドの垣根を越えてWebサイトで全出版物の販促にコミットするのは初めてで、メール、SNSによる統一された情報提供もあり、単一の出版社としてのインタフェースを打ち出している。出版は規模のビジネスとしての色を強めている。 … [Read more...]

HCが2014年度利益率13.8%達成

ハーパー・コリンズ社(HC)は8月7日、2014会計年度の業績を発表、売上は6%増えて14億3,000万ドル、利益は38%増の1億9,800万ドルに達した。メディアビジネスで注目される利益率は2013年度の10.6%から13.8%となっている。もちろん、デジタルが大きく貢献したことは言うまでもない。E-Bookは前年から35%も増えて売上の22%(前年は17%)。 … [Read more...]

最後に笑う者:デジタル革命とビッグファイブ(♥)

米国の出版専門メディア Publishers Lunchが世界の巨大出版社(マクミラン社を除く)の2006-2013年の8年間の売上と利益、利益率のデータを掲載し、DBW (6/16)が転載して紹介している。シンプルなグラフだが、歴史的転換期をカバーしたもので重要な情報が含まれている。大出版社は、誰あろうアマゾンの力を借りてデジタル転換に成功したという客観的事実だ。[全文=♥会員] … [Read more...]

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