米国の廉価ペーパーバックの衰退(♥)

最近死去した米国の国民的作家ハーパー・リーの遺産管理人(およびアシェット社)が、学校などで購入の対象になってきた代表作『アラバマ物語』の量販ペーパーバック版の販売を4月25日で廃止すると発表したことで、長く親しまれてきたこのフォーマットの消滅が近い、と話題になっている。デジタルによって消える最初の印刷本フォーマットとなるからだ。[全文=♥会員] … [Read more...]

米国のペーパーバック復活は本物か

紙とデジタルの関係が単純なものではないことはかなり知られてきた。しかし、消費者(読者)の立場からすると、つまり選択可能な商品として見ると、答は簡単。つまり、どちらも必要であり時に応じて選べる状態がよいのだ。だから、出版社あるいは書店には多くの選択肢を提供し、消費者が買わない(読まない)理由を消していくアプローチが求められている。 … [Read more...]

E-Bookが出版を牽引することが証明された

米国出版者協会(AAP)は3月の純販売額を発表したが、今年最初の四半期(1-3月)を通して、成年向け書籍の市場で、初めてE-Bookがハードカバーの売上を抜いたことが明らかになった。1Q11では2億2,040万ドル対2億2,350万ドルであったが、1Q12では2億8,230万ドル対2億2,960万ドルと逆転している。印刷本はほぼ横ばいなので、E-Bookが3割近く伸びた結果の逆転であったということが出来る。ペーパーバックは10%ほど減らし、次のターゲットとなる (GalleyCat, 06/15)。 … [Read more...]

量販ペーパーバックからE-Bookへの移行 (♥)

サイモン&シュスター社(S&S)は、量販ペーパーバックの Pocket Star を E-Book 専門ブランドとして立ち上げることを発表した(Publishers Weekly, 5/7)。1939年創始の Pocket Books の伝統を継ぎ、話題性のある大衆向けの小説、恋愛物、スリラー、ミステリ、都会風ファンタジーなどのジャンルをカバーするが、新旧タイトルの両方を扱い、大部分をオリジナルとすると発表している。デジタルの浸透に伴うフォーマットの再編成が進んでいる。ポケットのルイーズ・バーク副社長は、デジタルのメリットを活かし E-Book … [Read more...]

E-Bookがペーパーバック版の刊行を早める

米国の経験によっても、E-Bookと印刷本の数字には相関が見いだせていない一方で、E-Bookの伸びとペーパーバック(PB)の減少の間には顕著な相関がありそうだ。しかしこれも早合点で、現在のように、新刊ハードカバーと同時に発売される電子版とPB版の間に12ヵ月もの時間差があっては比較のしようがない。消費者の間にPBへの根強い需要があるのに、これを無視し続けた結果PBへの需要が電子版に流れている可能性は否定できないからだ。New York Timesのジュリー・ボスマン記者は7月26日の記事で、PBの刊行時期を早める出版社の動きを伝えている。 … [Read more...]

紙を喰うE-Bookと出版社の選択 (♥)

E-Bookの拡大が、全体としての印刷本を侵食しているかどうかは、まだ明らかではない。それが出版市場が拡大させるということも。しかし、ほぼ確定しそうなことは、ペーパーバック市場の減少と関係があるということだ。これは日本の「文庫」と同じではないが、刊行後約半年が過ぎて評価が定まった既刊本を、造本コストを落として量産した廉価版で、E-Bookとの競合が最もありそうな商品だ。本の大量消費時代をリードし、大手書店チェーンとともに発展してきたペーパーバックは、その使命を終えつつあるかもしれない。[全文=♥会員] … [Read more...]

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