アマゾンジャパンは1月31日、取引出版社(現在約3000社)との間で「買切条件で仕入」、同時に「自動発注システム」を全商品に対して試行するという新方針を記者会見で発表した。返品率を現在の20%から引下げるのが目標というが […]
再販制
旧体制のハードリセットが見えてきた
日本的出版エコシステムの解体への動きが加速している。中堅取次3社の経営危機・整理・廃業を機に、出版社にとっての選択肢としての「アマゾン」が一気に身近な存在となってきた。しかし、守るべき価値と転換期に必要な戦略を考えず、絶 […]
解体へ向かって加速する再販エコシステム
日本の今年9月の書籍・雑誌の販売金額が発表され、第3四半期までの数字が揃った。2015年は1月(+0.6%)を例外として前年同月水準を下回っており、6月の-10.7%を最悪として1-9月期全体で-4.8%となった。10- […]
流通再編がデジタル移行のチャンス
7月に発表されたインプレスの電子出版市場調査で、2014年の市場規模が前年比39.3%増の1.411億円と発表されたが、『出版月報』8月号に内訳(「ジャンル別電子出版市場の推移」)が紹介されているので、今後を検討してみる […]
栗田倒産が起動した「業界」解体のシナリオ
昨年2月に拙稿「日本的出版流通解体へのカウントダウン」を掲載し、「現在の出版業界は、5年以内、あるいは売上規模1兆2,000億円、アマゾン・シェア30%あまりの水準で独立性、一体性を失い、分解を始めるだろう。」と予想した […]
日本的出版システムの命数(2):アマゾン「お買い得キャンペーン」(♥)
アマゾンは、ビジネスモデルの土台に出版(正確には本の消費行為)を位置づけている、世界で唯一のメタ小売企業である。音量より音色やダイナミックレンジに注目する。つまり別の視点で市場をミクロ/マクロに観察し、じっくり腰を据えて […]
日本的出版システムの命数(1):取次の空洞化
6月26日、取次準大手の栗田出版販売が倒産した(民事再生申請)。同じ日、アマゾンは「夏の読書推進お買い得キャンペーン」で、(かつての)ベストセラーを含む110タイトルの2割引販売を開始した。再販制の下で、出版社と書店の間 […]
急拡大に転じた韓国電書市場(♥)
日本のE-Book市場はそれなりに急成長を続け、600億円を超える規模になったはずだが、その割に出版業界を喜ばせるものとなっていない理由は簡単ではない。現象的には韓国も同じ現象が進行している。再販の下での書店の激減、書籍 […]
出版再生の10年へ向けて
2014年の日本の出版物売上が、推定で前年比4.8%減の1兆6,000億円と発表された。1997年以来最大の落ち込みで、書籍7,500億、雑誌8,500億。客観的に見て、独立した産業として維持できない水準までのカウントダ […]
日本的出版流通解体へのカウントダウン
2013年の出版物推定販売金額が出版科学研究所から発表され、書籍が2.0%減の7,851億円、雑誌が4.4%減の8,972億円。合計でー3.3%の1兆6,823億円となった。単純に過去5年間の傾向で外挿しても、5年後の2 […]