デジタル時代の図書館の価値:公共的読書空間 (♥)

OverDriveの10億冊はデジタル読書における重要なマイルストーンとなるものだ。それにしても大手出版社の非協力によって難航してきた中での成果はけっして容易ではなかった。なぜ協力しないのかといえば、彼らの「市場観」がインターネット以前、印刷本時代の閉鎖的読書空間に形成された錯覚に基づくものであるためだ。[全文=♥会員] … [Read more...]

EU裁判所が図書館のE-Book貸出に合法判断

EU裁判所(ECJ, CJEU)は11月10日、オランダの図書館がE-Book貸出の合法性確認を求めて提訴していた裁判で、E-Bookの貸出を印刷本と同一条件で認める判決を下した。欧州の出版社団体は、「無制限なE-Bookの貸出しは、出版社の収入に対する重大な脅威である」とする声明を出して批判している。 … [Read more...]

米国図書館協会誌が「デジタル特別号」

図書館のデジタル化を推進してきた全米図書館協会(ALA)は、機関誌 American Libraries の6月増刊号として、デジタル時代の図書館の方向と課題を特集したDigital Futures を刊行、44ページの電子版を一般に公開した。シリーズ5回目となる今回は、注目すべきイノベーション、デジタルプロジェクト事例などが収められている。 … [Read more...]

図書館貸出に新ビジネスモデル

北米の図書館向けメディア配信サービスを提供するスタートアップ企業の Midwest Tapeは、Hoopla プラットフォームにE-Book貸出機能を追加する意向を表明し、出版社との交渉に入った。「1部1ユーザー」という現行ルールに代わる取引型(transactional)と称する新しいモデルで、人気タイトルに順番待ちする利用者の不満解消を狙う。 … [Read more...]

NY市立図書館が図書推薦機能導入♥

ニューヨーク市立図書館 (NYPL)は、本の推薦機能を前面に出したソーシャル・ブックストアの Zola Books(ニューヨーク)と提携し、Webサイトを通じた利用者のための図書推奨サービスの提供を開始する(GigaOm, 3/24)。Zolaは1月に同業のBookishを買収したが、NYPLが使用するのはBookishのエンジン。商売向きではないと考えられたこの技術的資産が、公共図書館に移植され、開花を待つ。[全文=♥会員] … [Read more...]

2014年10大予想(10): 図書館の電子貸出(♥)

デジタル読書の普及とともに、米国で図書館の電子貸出が争点化するのは当然の成り行きだったが、昨年の雪解けに続いて、今年は春の訪れがあるとDBWは予測している。図書館の利用実態、市場における積極的役割への認識が大手出版社にも浸透し、「ベストセラーの売上を減らす(はず)」という図書館への積年の偏見が薄れてきたためだ。[全文=♥会員] … [Read more...]

Google Booksをフェアユースと認定

Google Books 事件を審理していた米国ニューヨーク巡回控訴審裁判所のデニー・チン判事は11月14日、作家側の主張を退け、Googleの勝訴を言い渡した。フェアユースを重視し、Google Books を「芸術と科学の進歩に貢献する」公共性のあるツールと判断したもので、長引いていた裁判を終わらせ、同時に著作権行政を「利用促進」に転換させる契機となるかも知れない。 … [Read more...]

米国大手E-Bookの図書館開放で前進

5大出版グループの一角、マクミラン社は10月17日、E-Bookの既刊本1万1,000点以上をすべて図書館への貸出に提供すると発表した。これまではミノトール・プレスのタイトルを試験的に供してきただけだったが、新刊と最近刊 (front list) を除くすべてが貸出されることになる。大手出版社のE-Book貸出方針は開放に向かっているが、なお無意味な制限を付けているものが少なくない。 … [Read more...]

「“デジタル・ネイティブ”は本など読まない」神話

デジタル世代はますます本を読まなくなる、まして紙の本は…。というのは、多くの人が抱く「実感」だが、きちんと証明されたことはない。米国の権威あるメディア・シンクタンク、ピュー・センターの新しいレポートは、30歳以下の世代の読書行動と図書館利用について調査し、それが偏見に近いことを立証している。回答は意外にも、紙もデジタルも等しく重視し、図書館を積極的に利用し、将来についても建設的な考えを持っている。アメリカの話だけでなければよいのだが。 … [Read more...]

アシェットが図書館E-Book貸出を“解禁”

アシェット・ブック・グループ(HBG)は5月1日、米国内の公共図書館に対する貸出用E-Bookの販売に関するプランを発表した。全米図書館協会(ALA)などとの長い交渉や実験を経たもので、ビッグシックスの他社と比べて多少前向き加減となっている。少なくとも全カタログをオープンにし、回数無制限にしたことで、これまでのような無条件の「貸出禁止」は解けた。しかし、「印刷本の3倍」という価格は図書館の負担が重すぎるので半歩前進に過ぎない。 … [Read more...]

S&SがNYの図書館でE-Bookの貸出/販売を試行

サイモン&シュスター社(S&S)は4月15日、ニューヨークの3つの公立図書館との間でE-Book貸出のパイロット・プログラムに関して合意したことを明らかにした(→リリース)。4月30日以降、S&Sはカタログにあるすべてのコンテンツを1年間、回数無制限で利用可能とするほか、1年を経た後は再購入できる。また図書館のWebサイトで小売も行う、という内容。S&Sはこれまで一切の貸出を認めてこなかったが、地元ニューヨーク限定ながら、現実的な方向に転じることになった。 … [Read more...]

米国の電子公共人文図書館DPLA近日公開

「研究図書館、公文書館、博物館が保有するすべての文献をアメリカ人(さらに世界)に」アクセス可能な形で提供することを目的にしたプロジェクト Digital Public Library of America (DPLA)が、3年の準備期間を経て4月18日にスタートする。発足時のコレクションは200~300万点。EUのプロジェクト Europeanaと相互運用性を持たせている。「構想は大きく、最初は小さく」というコンセプトで着手され、当面はすでに各研究機関においてデジタル化済の書籍、草稿、資料、芸術作品などが収録される。 … [Read more...]

英国が法定納本をデジタル・コンテンツに拡大

17世紀初頭以来400年あまりの納本制度の伝統を持つ英国は、法定納本制度を改訂し、4月6日以降ブログなどのオンライン刊行物を含め、すべてのデジタル刊行物/公開情報に適用を拡大した。これにより、".uk"ドメインの英国出版物は(ペイウォールの内側にある有償刊行物も)、大英図書館をはじめとする6つの法定納本図書館に「納本」することが義務づけられることとなった。英国を活動の場とする個人が公開しているTwitterなどソーシャルメディアの記事も原則として対象とされる。 … [Read more...]

電子図書館は買うべき本を発見する場とOverDrive

米国の2万2,000の公共図書館や学校を顧客とする電子図書館サービス大手のOverDrive(オハイオ州クリーブランド)は1月15日、2012年の業績を発表し、登録利用者の利用回数が前年から93%増加して1.92億回を記録するなど急速に増加していること、また閲覧や試読が急増した結果、次にじっくり読むべきタイトルを見つける上で重要な場となっていることを強調している。“ディスカバー”は出版マーケティングのキーワードだが、なぜか大手出版社は公共図書館の貢献を認めようとしない。図書館とOverDriveはデータをもとに対応を迫っている。 … [Read more...]

デジタル時代に「出版=清貧」は通用しないこと (♥)

出版大手5社の談合問題(司法省の独禁法提訴と消費者訴訟)は、あまりにもあっさりと出版社側の全面敗訴に終わった。数年がかりの訴訟を予想していた関係者の予想は大きく外れ、出版社は多額な賠償金を課された上に、アマゾンに対しても譲歩を余儀なくされ、何よりも社会的威信(公共性というブランド価値)を失った。おそらくこれが最大の損失といえるだろう。今年最大の事件であった訴訟案件は、図書館のE-Book貸出問題とかなり深く関わっている。アマゾンだけを警戒しつつデジタルで儲けていた大出版社には、いま請求書が届き始めた。[全文=♥会員] … [Read more...]

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