設備産業としての20世紀型(=マス)メディアの優位が終わったことは、本質的にマスとしては中途半端な出版にとって、積年のコンプレックスを払拭する機会を与えている。この機会を利用するためには、マスメディアの最後尾ではなく、Webメディアの最先端に鞍替えする必要がある。そんなに難しいことではない。もともと設備は持っていないのだから。(鎌田) ... [続きを読む]
コミュニケーション
出版市場の再構築に向けて (1) インフラ
マーケティングとは市場の創造・構築・維持・発展に関わる活動を意味する。市場の枠組は不動と考えられているので、通常はその前提で商品を企画し、顧客を発見し、宣伝・販売する活動と考えられている。しかし、インターネットによって市場の枠組は根本的に変わった。しかもそれは安定に向かうことなく変化を続けている。だから、まず問題とすべきなのは枠組であって道具ではない。何が「本」であるかを知らなければ市場は見えてこない。(連載1) ... [続きを読む]
ネット時代に出版の復権を考える (1):脱工業化
出版とは何か? これはE-Bookを考える際の出発点であり、ゴールでもある。E-Bookは従来の活字文化資産の継承とともに、デジタル時代のコミュニケーション基盤の利用を意味しており、それほどの歴史的意味を持っている。前者の中身も問題とされなければならないが、後者はこの20年の間に激変しており、とりあえずはF2F以外の、メディアを介したコミュニケーションが基本的にデジタルになるということの意味から確認する必要がある。 ... [続きを読む]